VITUP!編集長・佐久間が全国のパーソナルトレーナーさんを巡っていく「パーソナルトレーナー百人斬られ(仮)」。今回は中村藍トレーナーのトレーニング編です。ベルクススポーツジムの多彩なマシンを用いたトレーニングに加え、“腹筋職人”の腹筋をつくったトレーニングも教えてもらいました。
中村藍トレーナーは“腹筋職人”の異名を持ち、美しい腹筋がトレードマークです。自慢の腹筋は社会人になってジムに通い始めたばかりの頃のベースが大きいと言います。
「初めてジムに通い始めた頃、腹筋を割りたい、6パックにしたいという目標を立てて、ガムシャラに腹筋種目をやっていました。それが筋肥大につながっていて、ベースがあったので絞ったときにキレイに出るのだと思います」(中村さん)
キレイな腹筋をつくるためには、腹筋だけでなく全身のトレーニングも大事。というわけで今回は取材に協力してくれたベルクススポーツジムの多彩なマシンを使って、下半身、上半身、腹筋と鍛えていくことに。
まずはハックスクワット。足は腰幅に開いて頭と背中はベンチ台につけます。バーを外してお尻とヒザが平行になるくらいの位置まで下ろしていき、足の裏全体で蹴り上げるようにして戻します。
足をセットする位置によって、大腿四頭筋、ハムストリング、臀筋を鍛えることができます。足を少し上にセットしてお尻を落とすようにして、上げるときはお尻の穴を締めるようにします。こうすることで、お尻に刺激を入れることができます。
続いては背中。フィックスドラットプルダウンを行ないます。マシンの形状により、バーを下ろしてくると腕が開く形になり、広背筋に刺激を入れやすくなっています。
引くときは肩甲骨をグッと寄せて、戻すときは反動で戻さずゆっくり戻すことで、広背筋にしっかりとストレッチがかかります。引くときに体は後ろに倒さないようにします。中村さんのパーソナルでは、軽い重量で回数を多くし、使う場所を意識させることを重視しています。
3種目目も同じ背中。ワイドプルダウンです。こちらも初めて使用するマシンですが、ビジュアルにかなりそそられます。
バーを引いてきて広背筋を寄せきるようにして、戻すときは広背筋にストレッチをかけながらゆっくり戻します。マシンの構造で肩甲骨の動きをしっかり感じられるのがとても良い感じでした。
いよいよ、腹筋職人のルーツとなっているトレーニングに入ります。まずはVクランチから。こちらは腹筋下部を主に鍛える種目です。中村さんは軽々行なっていますが、こんな涼しい顔で会話をしながらやるものではありません。
動作としては簡単で、バーを握って足を上げていくだけです。バーを握る位置が下になるほど腹筋への負荷はきつくなります。
ステップに足を乗せた状態で行なうため、腹筋だけでなく腸腰筋にも効果があるのがポイント。おじさんになると腸腰筋の力が落ちてくるので、足を上げるという行為がそもそもきついです。腹筋がきつくなってきたらバーを持つ位置を高くすると、負荷を落とせるので調整しながら続けていきます。
最後は腹筋上部を狙ったアブコースターです。バーを握ってヒザ立ち姿勢からヒザを胸のほうに引き寄せていきます。台座が動くのでしっかり固定してレール上を動かさなければいけません。
台座を斜めに傾けると腹斜筋を鍛えることができます。真っすぐ上げるだけでも大変なので、斜めになるとさらにきつい。“グァー”という声にならない声をあげながら足を引きつけていきます。
中村さんはとにかく腹筋を割りたいと考えていた時代は、このアブコースターを連日300回行なっていたと言います。このアブコースターと、紹介したVクランチに加えて、アブベンチの3種目で“腹筋職人”の腹筋は完成したそうです。
というわけで今回はここまで。すべて使用したことのないマシンでのトレーニングでしたが、使い方、負荷のかけ方を的確にアドバイスしていただき、楽しく(きつく)トレーニングすることができました。中村さん、ありがとうございました。
取材協力=ベルクススポーツジム
【トレーナーPROFILE】
中村 藍(なかむら・あい)
3歳から約20年間水泳に取り組み、日本選手権出場や関東インカレ優勝などの実績を残す。2020年よりSIXPAD HOME GYMのインストラクターとなり、翌2021年よりパーソナルトレーナーとしての活動を開始。2021年のマッスルゲート新人戦ウーマンレギンスで優勝を飾ると、ゴールドジムジャパンカップでは準優勝。2022年はゴールドジムジャパンカップのウーマンレギンスフィットネスで見事に優勝を飾った。
【パーソナル情報】
ベルジム草加谷塚・ベルスポ花畑:60分 7,700円
六本木・表参道・渋谷・新宿:60分 9,000円~(※表参道・渋谷・新宿エリアでのパーソナルは女性のみとなります)
中村藍 Instagram
中村藍 Twitter
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。