短距離系に効果的ですが、長距離にも役立つ
スプリント(短距離)系と長距離系で使う筋肉が異なりますが、筋トレの効果が出やすいのはスプリント系でしょう。陸上競技でも短距離の選手のほうが筋肉が付いていますよね?
スプリントは、まずスタートで地面を蹴って体を前に押し出す力が大切ですから、レッグプレスやスクワットなどが効果的です。そして、スピードが乗ってきたら今度は股関節から下の脚をいかに速く振るか(回転させるか)が重要になってきます。具体的に言うと、股関節まわりの大腰筋や大殿筋です。こうした筋肉を鍛えるには、レッグレイズやヒップスラストが有効ですね。
長距離系では、ふくらはぎの筋肉が推進力となりますので、その部分を鍛えるカーフレイズが効果的です。もう少し実際の動きに近づけたい人は、プライオメトリックスのアンクルジャンプなどもいいでしょう。ヒザ関節をあまり使わず、足関節だけでジャンプを繰り返すメニューです。
体幹を鍛えることは、長距離・短距離を問わず大切です。特に長距離になると、後半疲れてきた時に体がわずかにブレてしまったり、前傾になってしまうランナーをよく見かけます。フロントブリッジやサイドブリッジなど、体幹を真っ直ぐに保つ感覚を養う動作トレーニングをしておくと効果的です。
また、見過ごされがちですが意外と効果的なのが足の裏の筋肉を鍛えること。足裏は推進力を生み出したり、着地の衝撃を吸収したり、地味に活躍しているんです。靴を履いていると鍛えにくい場所なので、裸足になれる室内がトレーニングのチャンス。足裏のトレーニングというと、馴染みがない人がほとんどだと思いますが、できるだけ足の指を広げて床を踏みしめる。足指でしっかり地面を蹴るようにして歩くだけでも効果があります。
※本連載では岡田先生への質問を募集しております。先生にききたいことがある方はcontact@vitup.jpまでメールでお送りください。または、サイトのContactよりお寄せいただいても結構です。
1980年、愛知県出身。日本体育大学准教授。JOC強化スタッフ(柔道)、柔道全日本男子チーム体力強化部門長。日本体育大学大学院体育学科研究科修了。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。自身もウエイトトレーニングの実践者として2014年にボディビルコンテストに初挑戦。デビュー戦となった東京オープン選手権大会70kg級で優勝を果たす。16年には日本社会人選手権大会を制し、日本選手権大会にも出場。骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌等多くのメディアで活躍中。『2週間で腹を割る!4分鬼筋トレ』(アチーブメント出版)『バズーカ式【超効率】肉体改造メソッド』(池田書店)など著書多数。10月9日にメルパルクホールで行われる第63回日本ボディビル選手権に出場予定!
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