聞き手/VITUP!編集部
<写真左>花しずか
1986年8月17日、東京都出身。トレーニング歴は約2年。コンテスト出場を機に“筋肉の世界”にガッツリはまり、「10時と3時のおやつはプロテイン」という筋トレ大好き系OL。趣味は映画鑑賞、テニス、格闘技。好きな種目はベンチプレス。
<写真右>酒井菜穂子
1976年9月24日、熊本県出身。普段は金融系の企業に勤めるキャリアウーマン。トレーニング歴は約3年。“巨乳”になるべくインクライン・ダンベルフライで大胸筋上部を強化中。趣味はDIY、アロマキャンドル作り、石鹸作りと気になるものはなんでもやってみる性格であるも、熱しやすいが冷めやすく…。「ただ、トレーニングだけは長く続いています!」
――細い体でフリーウエイトのエリアに足を踏み入れてもバカにはされない?
酒井 それはないです。ただ、タンクトップとか着ちゃって「俺かっこいいだろ」みたいな態度の人も結構多いですよね、最近は。
花 そういう人は「マッチョ界」のことを知らないんですよ。
――マッチョ界?
花 マッチョ界を知らないから、細くても「俺かっこいいだろ」って思えるんでしょう。「筋肉質」って言われている、テレビに出ているアイドルたちも……
酒井 みんなガリガリでしょ。
花 でも、マッチョ界を知らない人たちは「筋肉質な体」といって、もてはやす。筋肉質? ただ痩せてるだけだし。
酒井 胸の筋肉もないでしょ。ぺったんこでしょ。
花 腹筋のカットっぽいものが少しだけ浮いている体を「マッチョ」と呼ぶのは間違いです。
酒井 それは、もともとの筋肉の形が浮き出ているだけであって。
花 ちょろっとトレーニングしています、という人の体も……。
酒井 ただのデブにしか見えないことがありますよね。
――厳しいなあ(笑)。
酒井 ただ、ある程度、年齢を重ねた人のほうが、しっかりとした体をしていますよね。また、トレーニングをしている人は実際の年齢よりも若く見える。
――お二人が納得できる「マッチョ」のレベルは?
花 フィジーク(サーフパンツ姿で競うボディコンテスト)の選手くらいの体ですね。
酒井 私はフィジークの選手とボディビルダーの中間くらいの体がいいですね。フィジークの大会もボディビルの大会も両方出れらるくらいの人の体が一番いいかも。
花 ただ、服を着ているとデブに見えませんか?
酒井 そこはちょっと残念なんだけど、夏場はかっこいいじゃん。薄着になるし。
花 確かに。
酒井 夏限定のかっこよさ(笑)。
――EXILEくらいの体は?
花 ああ……、ちょっと足りないかな。
――EXILEくらいのレベルで足りない…⁈(笑)一般的には十分、マッチョです。
酒井 感覚が変わってきますよね。私もゴールドジムに入会したばかりの3年前はそう感じたと思います。もともとは細マッチョがすごい好きで、細くてちょっと腹筋が割れている人をかっこいいと思っていたけど。
――いわゆる「マッチョ界」に長く浸っていると、ボディビルダーなどの体を見慣れてくるので、しだいに筋肉に対する感覚が麻痺してきます。
花 そう! だんだん感覚がおかしくなってくる。「あの体が細マッチョ? いやいや、ただ痩せているだけでしょう」みたいな。女性の体に対しても、コンテストに出場している選手たちをずっと見ているから、普通の体験でもなんだけど太っているよう見える。
酒井 オフシーズンの女性の選手って、結構でかいんですよ。
――コンテストに出場する人は、大会の数カ月前から減量に入ります。マッチョ界では、減量をしていない時期を「オフシーズン」と言います。
花 オフシーズン中の女性の体はでかい。ぽちゃぽちゃしている。ただ、トレーニングをしている人は、脂肪が乗っていても、筋肉があるから体にメリハリがあるというか。
酒井 同じようにぽちゃぽちゃしていても、トレーニングをしている人としてない人の体は違いますよね。
花 だから、それはデブではない。
酒井 筋肉を大きくしている時期ですね。
花 そういう人の体って、触ってみると硬いんですよ。
酒井 パツンパツンだよね。すごいなあって思う。
花 うん。同じ太さの一般の人の体を触ったときとは感触がまったく違いますよね。
酒井 身の詰まり具合が違う!
撮影/長谷川拓司