去る2017年10月21日、世界最高峰の障害物レース「Reebok Spartan Race(リーボック スパルタンレース)」が開催された。これは「走る」「登る」「持ち上げる」「投げる」などさまざまな身体能力が要求される、超ハードなレース。世界約130カ国で行われており、日本では5月に続き2度目の開催となる。
レースは走行距離によってSUPER(距離13㎞以上、障害物24~29個以上)、SPRINT(距離5㎞以上、障害物20~23個)、BEAST(距離20㎞以上、障害物30個)の3カテゴリーに分けられている。このたび行われたのはSUPERとSPRINT。また、日本では初めてとなるKIDS(12歳以下、距離1~2㎞、障害物約10個)も開催。台風接近による大雨のなか、当日は4443名の出場者が会場に集結した。
タイムによる順位を争う「SUPERエリート」は9時に男子の部がスタート。一斉に過酷なレースに身を投じていった。
スパルタンレースの大きな特徴は、「これでもか!」といわんばかりのハードさにある。険しい山道。ただ走るだけでも大変なのに、そこで参加者を受けているのは…、
Dunk Wall
水のなかに設置されている壁を潜ってくぐる。レースというか、ほぼ“訓練”。
Barbed wire crawl
有刺鉄線の下を潜って進む。日常生活では、まずありえない状況。参加者は、リュックや水筒などの荷物を持った状態で潜ることになる。
Hurdels
バーを支えている三脚に触れることなくハードルを飛び越える。バーの下を潜るのは禁止。学校の運動会では絶対に実施されないであろうハードル競争だ。
実際のレースは、こんな感じ。
ほかにも、
Multi rig
吊革から吊革に手だけを使って飛び移る。吊革の上や、ほかの選手の体を使って移動するのはアウト。
Stairway to sparta
壁を乗り越え、さらにはしごを昇る。もはや苦行の域。
などなど、「たかが障害物競走」とナメた気持ちで参加したら痛い目に遭うことうけあいの、とんでもない障害ばかり。参加者は当然…、
みんな泥まみれ! しかし、なんだか楽しそう。その表情には充実感が見てとれる。
SUPERエリートの男子優勝選手のタイムは1時間8分28秒、女子優勝選手のタイムは1時間32分33秒と、レベルの高い戦いが繰り広げられた今回のレース。また、初開催のKIDSではインターナショナルスクールに通うチーム「Spartan Ninjas Kids」や未来のアスリートが集結した「FFCレスリング教室キッズ」など330名が参加。こちらも大きな盛り上がりを見せた。
来年2018年は年3回の開催を計画。第1回目は春ごろに実施される予定。距離20㎞以上、障害物30個のカテゴリー「BEAST」も日本初上陸するという。我こそは!という方はぜひ挑戦を。
文/藤本かずまさ