ベンチプレス100kgの壁がなかなか破れません。壁の破り方を教えてください【バズーカ岡田にきけ 第27回】




これから筋トレを始める初心者から、トレーニングを日常生活に取り入れている人まであらゆる悩みに骨格筋のエキスパートであるバズーカ岡田先生に、ズバリきいてしまう連載企画。今回はベンチプレスの壁について。

 

数字にとらわれるな、喝!

「10進法」とははおもしろいもので、10レップ目になると途端に挙げられなくなる人がいます。逆に、数を数えずに挙げていくと、10レップ以上挙げることができる。トレーニングでは、数えながら行うとキリのいいところで挙げられなくなるという現象がよく起こるんです。私たちは10進法で育ってきたため、それが体に馴染んでしまっている。数は気にしないことです。数字に数にとらわれすぎるようでは「喝!」ですね。

「100kgの壁が破れない」ということは、「100」という数字にとらわれているからだと思います。「100」という数字を前にして、かまえてしまっているのかもしれません。例えば、100kgのつもりで挙げてみたら、1.25㎏のプレートを付け間違えていて実際は102.5kgを挙げていたということはよくあります。数字にこだわらないということは大事だと思いますね。

また、生理学的には、マックス重量が97.5kgの人でも、110kgをネガティブで扱う(重さに耐えながら下していく)ことができるはずです。100㎏より重いものを持って、「100」という数字が持つ怖さ、精神的な壁を乗り越えるのも有効な手段だと思います。

岡田隆(おかだ・たかし)
1980年、愛知県出身。日本体育大学准教授。JOC強化スタッフ(柔道)、柔道全日本男子チーム体力強化部門長。日本体育大学大学院体育学科研究科修了。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。自身もウエイトトレーニングの実践者として2014年にボディビルコンテストに初挑戦。デビュー戦となった東京オープン選手権大会70kg級で優勝を果たす。16年には日本社会人選手権大会を制し、日本選手権大会にも出場。骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌等多くのメディアで活躍中。『2週間で腹を割る!4分鬼筋トレ』(アチーブメント出版)『バズーカ式【超効率】肉体改造メソッド』(池田書店)など著書多数。
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