ボディビルダーが書いた青春小説




私たちはどうして人を信じるのか

テレビや雑誌などでマルチに活躍するボディビルダー相川浩一氏が、7月28日に初めての小説『なついろ』を上梓した。みずみずしい青春小説を彩るのは優斗(ゆうと)と陽菜(ヒナ)の二人とその仲間たちだ。

《主人公は、消防士の優斗。彼は、失恋をきっかけに職を辞し、大学に進学する。弁当配達のアルバイトをしながら、人生における「確かなもの」を探し求めていた。そんな優斗は、ある時、夜の街で働く陽菜と出会う。陽菜は、人間不信のトラウマをかかえており、事あるごとに優斗を傷つけてしまう……。》

小説の中で、著者は何度も読者に問いかける。その答えは、優斗と陽菜、そして二人の周りにいる友人たちの生き方、生き様にあることを知るはずだ。人を信じることの意味、人と関わりあうことの意味が、渾身の筆致で描かれている。

著者の相川氏は、体重別の全日本大会で8回の優勝を誇るボディビルダー。2016年、グアムで開かれたボディビルの大会に出場した際、同じく参加した出版プロデューサーが相川氏の小説のプロットに興味を持ち、出版を薦めたという。ボディビルが結んだ縁から、この小説は生まれた。ぜひ、夏の読書リストの1冊に加えてほしい。

著者の相川浩一氏。ボディビルダーとして国内外の大会に参加している

なお、本書の印税の一部は、一般社団法人日本筋ジストロフィー協会への寄附金にあてられます。

タイトル:なついろ
著者:相川浩一
販売価格:1,500円(税別)
ページ数:184ページ
出版社:セルバ出版