素顔の「超人女子」<前編>【“超人女子”の魅力と舞台裏に迫る】




テレビ朝日で木曜日深夜に放送されている「超人女子」。番組のコンセプトは「この国で、最も屈強にして、美しく、しなやかな肉体を持つ女性は誰なのか!?
今回は、番組に出演している選手たちにインタビュー。まずはパーソナルトレーナーの田上舞子さん、総合格闘家の杉山しずかさん、アスリートモデルの東あずささんに話を聞きました。


田上舞子<パーソナルトレーナー>
「トレーニングに興味を持ってくれる方が増えたらうれしい」

――2011年にはミスアースのファイナリストになられていますが、現在とはまったく異なるスタイルをされていました。

「当時は筋肉はまったくありませんでした。トレーニングはせずに、食べる量を抑えてダイエットをしていました」

――トレーニングを始めるようになったキッカケはなんだったのでしょう。

「年齢を重ねるごとに太っていってしまったので、ダイエットをする目的でジムに通い始めたんです。そして、トレーニングを始めて半年くらい経ったときに、トレーナーになるために資格を取りたいと思うようになりました。最初は自己流でトレーニングをしていたので体もなかなか変化してこなかったんですが、資格を取るにあたっていろいろと勉強して、食事もしっかりと食べるようにしたら、しだいに変わっていって。周囲の人たちからも『筋肉がついたね』と言ってもらえるようになりました」

――なぜパーソナルトレーナーになろうと思ったのですか。

「以前は普通のOLをやっていたんですが、好きなことを仕事にしてみたいと思ったんです。好きなことに対しては努力を続けられますから」

――「超人女子」では、さまざまなアスリートとさまざまな競技で対戦しています。

「私は上半身だけ、下半身だけというのではなく、全身をバランスよく鍛えています。いろんなスポーツに適応できる体になれたらいいなと思っているのですが、(競技スポーツの)本職の方に勝つのは、なかなか難しいものがありますね(苦笑)。いろんな競技選手のなかに凡人が紛れ込んでいるような感じになっていますが(苦笑)、こういった番組に呼んでいただけるのは光栄です。筋トレでボディメイクをしているだけの体は競技では生かせないと思われがちなんですが……」

――しょせんは使えない筋肉、とか?

「そうじゃないということを見せられればと思います。鍛えた筋肉は競技でも使えるということを見せていければと思っています」

――パーソナルトレーナーとしての「超人女子」への出演。ご自身のなかで意識している部分は?

「トレーニングに興味を持ってくれる方が増えたら、いちばんうれしいです。私はトレーニングをやるようになって、いいことしかありませんでした。体も美しくなり、体調もよくなります。もっとはやくからトレーニングを始めておけばよかったと思っています。番組を見てくださった方から『実際にトレーニングをしたくなりました』という声を聞くと、すごくうれしくなります」


杉山しずか<総合格闘技>
「自分らしく見せることが恥ずかしくなくなってきた気がします」

――プロの格闘家として番組に参加されています。テレビの企画とはいえ勝敗はつくので、“プロ”として背負っているものもあるかと思います。

「(総合格闘技の)代表のような感じで出演させていただいているので、勝てなかったときは、そういったことを考えてしまいますね。MMA(総合格闘技)はこういう競技には向いていないのかなって。逆に勝ったときは、胸を張ってしまいます(笑)」

――こういった番組に出演することに関しては?

「固い考え方をすると試合だけで魅力を伝えられる選手になるべきかもしれないんですが、試合以外にも格闘家としてできることって、いろいろあると思うんです。私はインスタグラムなどでも自分のカラーを広げていきたいと思っています」

――トレーニングは週にどれくらい行っているのでしょうか。

「週に5回です。でも、けっこう休みも多いですよ」

――11月9日オンエア分より、1対1のトーナメント方式で争われることになりました。杉山選手にとっては慣れている試合形式ではないでしょうか。

はい、いつもの試合でやっている形式ではあるので、違和感はないです」

――番組では他競技の選手と闘っています。

「負けたときは、相手へのリスペクトの気持ちがすごく大きくなります。体が大きい私が負けて、小さな選手が勝つ。スポーツのすごさを改めて感じます」

――「超人女子」に象徴されているように、シリアスに鍛える女性が珍しくなくなった時代になりました。

「ただ細いだけじゃなく、お尻の筋肉もしっかりついていて、太ももが太くても認めてもらえる時代がきたんだって思います。私は以前は腕が太くなるのがすごく嫌で、コンプレックスを抱いていました。でも、いまは自分らしく見せることが恥ずかしくなくなってきた気がします。周りの選手たちを見ていても、すごく素敵だなって思います」

――以前は、ガチで鍛える女性は好奇な目で見られたといいますか、かなり珍しい存在でした。

「でも、いまは認めてくれる人が多くなってきたことを実感しています。以前はジムなど内々で行われていたトレーニングが、いまはインスタなどで拡散されるようになった。
私もトレーニング動画はたまにアップします。(トレーニングというものに)すごくいい追い風が吹いていると思います」


東あずさ<モデル/ブラジリアン柔術>
「私の時代がきたなって思いました!」

――番組への出演が決まったときは、どのように感じましたか。

「すごくうれしかったです。私はもともとはモデルとして活動していたんですが、あまりお仕事がなかったんですよ。そこで、事務所からアスリートとしてモデルをやれば誰も横に並ぶ人はいないからと提案されて、『じゃあ、やります』と。それが1年くらい前。『アスリートモデル』になってから、お仕事が増えてきました」

――ブラジリアン柔術をされているそうですね。

「私は柔道をやっていたので、そのバックボーンを生かせる柔術をやろうと。『柔術』と『モデル』ってあまりにもギャップがありすぎて、この二つを同時にこなせたらすごいだろうなと。それができるのは私しかいないと思いました」

――普段はどういったトレーニングをやられているのですか。

「ブラジリアン柔術で求められるのはパワーではなく、知能とテクニック、そして体の柔軟性なんです。私はフィジカル系のトレーニングではなく、柔軟性を高めるトレーニング、ピラティスをやっています。体幹を鍛え、体のなかから強くするトレーニングを日々やっています」

――番組では様々な競技の選手と競い合っています。

「小さいころから運動をしている選手もいらっしゃいますし、オリンピックに出ている選手もいらっしゃる。オリンピック選手と競うことって、普段はないじゃないですか。すばらしいチャンスをもらったと思います。ブラジリアン柔術のよさを多くの人に伝えるチャンスでもあるので、番組では日ごろの練習の成果を出していきです。柔術は女の子がやっても楽しめる競技であることを伝えていければと思っています」

――鍛えている女性がクローズアップされる時代になりました。

「私の時代がきたなって思いました! 2年前くらいまではカリカリで細いモデルがきれいと思われていたのですが、最近は健康的な女性が評価されるようになってきました。鍛えている女の子たちが評価される時代がきたんだなって思います」

取材/藤本かずまさ
撮影/神田勲

<オンエア情報>
11月9日(木)深夜1時26分(テレビ朝日)

今回は…“超人大腿四頭筋女子”を決める闘いを開催!
要は…太ももNo.1決定戦!
挑戦者:青木蘭/東あずさ/飯端美樹/稲村亜美/杉山しずか/瀬間友里加/田上舞子/田村友絵/津吹アイリ/宮河マヤ/山口絵里加