チャレンジする人はみんな美しい。「Fitness Angelオーディション」雑記【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第10回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。ゴールデンウイーク最終日、いかがお過ごしでしょうか?
明日から仕事、学校が再開かと思うと憂鬱な気分で、「連休初日に戻りたい」と思っている人もいることでしょう。

その大型連休の初日、4月28日に「Fitness Angelオーディション」が行なわれました(イベントリポートは追って掲載)。今回のオーディションには年齢も経歴もバラバラの71名がエントリー。遠くは福岡や愛媛からやってくる人までいました。

「オーディションに参加するということは、自分の住所、氏名、動機を全部書いて、水着の写真を撮って応募するということだし、実際に電車に乗って会場に行くということはすごいことだと思うんです。そういう人たちがたくさん集まってくるっていうのは、一言で言うと嬉しいですよね」

こう語るのは同イベントプロデューサーの岡部友さん。一般的なミスコンとは違い、身長が150㎝しかない人もいれば、40代、50代の人もいるのが、この「Fitness Angelオーディション」の特徴。参加者の多くは、どちらかというと、自己表現に優れたタイプではなく、トレーニングをきっかけにコンプレックスを払拭し、自分を変えたいと思っている人。「下半身デブと言われ続けていた」「妊娠中に20キロ太ってしまった」「スタイルに自信がなくて水泳の授業がない学校を選んだ」「年齢を理由に諦めていた」…それぞれの自己PRを聞いていると、どれだけの思いでこの舞台に立っているのかが伝わってきました。

水着姿でオーディションに臨むにあたり、参加者の皆さんは健康的で女性らしい体をつくりあげるために相当な努力をしてきたはずです。中には「水着になるのは人生で5回目」という参加者もいて、かなりの勇気が必要だったと思います。

エントリーした方々の体、自己PRともに素晴らしく、審査員も「絞り切れない」ということで、当初予定されていた12名から3名増えて、15名のファイナリストが選出されました。結果としては選ばれた人もいれば、選ばれなかった人もいます。しかし、この結果はそれぞれが積み上げてきた努力を否定するものではありません。

よく「努力は報われる」という言葉を聞きますが、努力ってそもそもなんでしょうか? 私は努力とは自分に自信を植えつけるための作業であり、自分なりの結果を出すことだと思っています。頑張ることが努力ではありません。頑張って自分なりの成果、結果を出してはじめてそれは努力となり、自信につながります。今回のオーディションに参加した方々は、トレーニングによって自分と向き合い、確かな成果を出しています。ファイナリストに選ばれた、選ばれないにかかわらず、この舞台に立ったことは大きな財産となり、これから先に進むための大きなエネルギーとなることでしょう。

「筋トレするのはいいことばかり」と言った参加者もいましたが、筋トレによって外見だけでなく内面も磨かれた参加者の皆さんはとても輝いていました。チャレンジする人はみんな美しい。この後のトレーニングキャンプを経て、さらに3名のファイナリストが誕生します。7月25日に開催される『Fitness Angel Show 2018』がさらに楽しみになりました。

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。