体が大きくなりづらい中学生は何を食べるべき?【川﨑泰代の美筋食 第20回】




「走るフードコーディネーター」川﨑泰代さんに体づくり、健康づくりのための食事と栄養について教わる連載。身近なテーマに関する質問に答えてもらいます。今回のテーマは中学生の食事について。

Q.部活のテニスと習い事の空手をやっている中学生の息子は、エネルギーの消費が多いせいか三食しっかり食べているのですが全然体重が増えません。同級生と比べても身長も低いほうです。体を大きくするためのいい食事方法やメニューがあったら知りたいです。

A.体質の問題もあると思うのですが、中学生なのでまだこれからだと思います。今すごく動いていると思うので、エネルギー消費の方が多いと思います。どうしても同じ年の同級生と比べても成長の段階が遅いように感じてしまうと思うのですが、そういうわけではないです。食事も三食しっかり食べているということならば、睡眠はしっかり取れているかどうか。塾や部活などで遅くなると睡眠が取れていないこともあると思いますが、成長ホルモンというのは寝ている間に分泌されるものなので、その時間帯にしっかり睡眠が取れていない中学生、高校生は、背もそうですけど、横も大きくなりづらい傾向にあります。

朝食もしっかり食べているようなので、夜にたくさん食べたり、おやつを多く食べたりして無理に体重を増やす必要はありません。農林水産省から出ている「食事バランスガイド」を参考に、年齢や性別によって何をどれだけ食べればいいか確認してみてください。もしかしたらたくさん食べている、バランスも取れていると思っていても、達していない可能性もあります。あとは補食がしっかりとなされているかどうかですね。エネルギーが切れている時間がないかということです。燃費がいいお子さんだと、補食などを食べてもすぐに消費されてしまうこともありますが、まだ中学生ということなので、今は心配する必要はないかと思います。

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心配したほうがいいのは高校生くらいになってから。バランスを重視した食事とお菓子ではない補食を食べているか。バナナでもおにぎりでもサンドイッチでもいいですが、そういうものを食べるといいと思います。あとは骨を丈夫にするためにカルシウムをたっぷりと摂ること。まずは筋肉をつけるよりもしっかりとした骨格を作ることによって、あとから付いてくる筋肉がしっかりと整います。骨がしっかりしているということは怪我もしにくくなるので、しっかり食べているのであれば、まずは睡眠と骨としっかり整えておくとこれから伸びていくと思います。

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