ゲームで筋トレ&リハビリ【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第41回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか?

12月5~7日の3日間にわたって、東京ビッグサイトで開催された『レジャージャパン2018』に行ってまいりました。これはテーマパーク、ライブ・演劇、レジャースポーツ産業を網羅した専門展です。

連載第22回ではVRを使った体幹トレーニングマシン「イカロス」を紹介しましたが、その「イカロス」を製作したSEアミューズメントさんが出展しているというご案内を受けて、訪問させていただきました。

今回、SEアミューズメントさんのブースで体験できたのは、「Roller Zip(ローラージップ)」。ハイスピードスライドと上下左右に駆け抜けるスリル満点の新感覚アトラクションです。無邪気にはしゃぐ私の姿をご覧ください。ハンモックのような揺れと下っていくスピードを同時に味わえるので、もっと長い距離で体験してみたいと思いました。このシステムを使ったアトラクションが長崎のハウステンボスにあり、「天空レールコースター」の名で人気を博しているそうです。

アトラクションとしては楽しいのですが、「イカロス」のときと違ってまったくトレーニングになっていません。これではVITUP!の記事にならないので、フィットネスにつながるものを探してブースを回っていきます。すると、ありました!「スポーツ」の文字が。株式会社ラディックスさんのブースです。

ここではセンサー技術とプロジェクションマッピング技術を使った次世代型アトラクションを体験することができます。写真の「Cyber Monjya」は、クイズ形式で出題された問題の答えをボールで蹴って、交互に回答していく対戦型教育ゲームです。子どもなら体を動かしながら足し算の勉強ができ、お年寄りの場合は頭の体操をしながら体を動かすことで、老化防止に役立っているのです。

単純な足し算でも動きながらやると大変

 

続いて、「これは腕のトレーニングになりますよ」とオススメされたのが、「Sisyfox」。巨大な石を転がしながら山の頂上を目指していくだけの簡単なゲームなのですが、山の斜面によって石(ボール)の重さが変わり、また障害物を避けるときには横への負荷もかかってくるため、山の頂上まで数分間押し続けていると、確かに上腕三頭筋に効いてきます。楽しみながらトレーニングができるので、これはかなりオススメです。

巨大な石を押しながら山を登るきつねが自分
山の斜面によってボールの負荷が変化する

ラディックスさんは、「子どもからシニア世代までみんなで楽しんでほしい」という狙いのもと、このような体感型ゲームを作製。お年寄りのリハビリ用としても活用でき、その一方で外で体を動かして遊ぶ機会が少なくなっている子どもたちも、これならゲームをしながら運動することができます。

こうした次世代体感型ゲームは、レジャー施設やイベント会場などでの採用実績があり、今後はリハビリ治療用として、あるいはフィットネスジムなどでも採用される可能性があると言います。ジムに楽しみながら鍛えられるゲームがあったら、トレーニングや運動をする人が増えるかもしれませんね。

 

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。