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耳をひっぱるだけ自律神経が整い、肉体が変わってくる健康メソッド②




耳をひっぱるだけで、身体の調子がよくなる神門堂の神門メソッド。前回は、神門というツボと出会うまでの話を掲載したが、今回はその効果について飯島敬一代表に語ってもらった。

――前回は、電磁波が自律神経を狂わせることに愕然として、それを治すための神門という耳ツボに出会った経緯を話していただきました。まさに縁を感じる体験ですね。

「それから神門にはまりましたね。『なぜ神門という名前なのか?』から始まり、深く掘り下げるようになったんです。もともとIT出身なのでロジックが気になってきて、神門を刺激した脳波のデータをたくさん集めました。

そうしたら、たくさんのデータが出てきて、最終的には身体もさることながら、メンタル面にも多大な影響が出ることが分かってきたんです。

メンタルが先にやられたら、身体が治せなくなってきてしまいます。これはダイエットだけでなく、本格的に自律神経のはたらきを正常に戻す研究をするべきだと思いました」

――電磁波など外的な要因で狂った自律神経を、もとに戻す方法が必要だと考えたわけですね。

「いくら身体を治しても、自律神経が整っていなければ、またすぐにおかしくなってしまいます。人間本来が持っている能力を正常化させることが必要なんです」

――耳にはたくさんツボがあると聞いています。

「はい、あります。耳は、お母さんのお腹の中にいる胎児と同じ形をしていると言われています。体勢は逆になりますが、耳たぶの辺りがちょうど頭になるような胎児の形です。人間の身体の全身にあるツボが、そのまま耳にも当てはまることになります。

あと、この世界に入って知ったのですが、日本の鍼灸師界では、耳ツボ療法を取り入れているケースが少ないということでした。
それは、鍼灸師になるための国家試験に耳ツボがでないからです。

なので、耳ツボを治療すること自体がとてもレアで、あまり熱心に研究している方がとても少ないという言う事実でした。

耳ツボの研究をしている飯島代表

――そこまで研究する人が少ないということは、飯島代表のように脳波まで測定してデータ化してきたことに興味を示す人も出てきたのではないですか?

「最近、とくに顕著になってきました。自律神経がいかに重要なものかはみなさんが理解されはじめていますので、それを正常化するための神門メソッドは、あらゆる分野の専門家が興味を示し、そして共同研究をするようになってきました。

医師や治療家だけではなく、スポーツトレーナーが僕のところへ訪問してくることもあります」

――ドクターだけではなく、トレーナーもですか!?

「実は世界中の医学界は、まだまだ一番分かっていないのが自律神経なのだそうです。

自律神経というのは、交感神経と副交感神経が2系統に張り巡らされていて、アクセルとブレーキの関係で構成されています。緊張して緩む、瞬きを閉じて開くなど、オンとオフの関係を調整して各機能を調整しています。

そして自律神経調は感情面のコントロールもしています。
要するにどちらかだけに偏ってしまえば、人間は生きていけません。

――そうなんですか⁉

「寒さを感じれば、鳥肌を立てて熱を逃がさないようにします。暑さを感じれば、汗を出して体温を下げようと調整します。それがどちらかに偏ってしまうと、生命維持の機能がはたらかなくなってしまうからです。

そして自律神経がやっかいなのは、環境、感情、悩みなどたくさんの要素が複合的に絡んでくる上、動きが一定でないため研究がとても難しいとされています。当然AI化も難しいと言われています」

――神経系についてエビデンスを示すことが難しいと言われるのは、そこなんですね。

「ニュートラルな状態に戻して、そこから動くことである程度の効果は分かります。でもニュートラルな状態に戻しても、何らかの影響があると、すぐに乱れてきてしまいます。

例えば試合で殴られて怒ったり、プレッシャーがかかって不安で眠れなくなったりと、外的な要因で簡単に乱れてしまうものなんです」

――良いパフォーマンスを発揮するには、神門を刺激して自律神経を整えることがいいわけですね。

「データを見る限り、そう思います。感情的になっても、耳をひっぱって神門を刺激すると気持ちが収まってきます。身体のバランスもそうですね。一度、乱れた自律神経をゼロに戻すことで、気持ちが落ち着き、体幹もしっかりしてきます。

ただし、乱れることがなくなることはありません。これは絶えず起こることなので、整える癖をつけることが大切なんです」

――絶えず耳をひっぱると。

「数秒で終わりますからね。簡単ですよ。1年に1回、それをやる人と、10分に1回やる人では、どちらに効果があると思いますか?」

――10分に1回でしょうね。でも、そんな頻度で耳をひっぱっていられる人は、そんなに多くないかもしれません。

「うちでは、まずマッサージをしてセルフでできる方法を教えています。さらにパーソナルで、特別な施術をします。耳に特殊な施術用のシールがありまして、脳波をアルファ波に近づけることで長く持続させます」

――試合前の選手には、効果てきめんですね。

「おかげさまで、オリンピック競技の選手から格闘家まで、あらゆるジャンルの方が施術に来てくれています。メンタルと身体の緊張などをリラックスした状態のゼロに戻すことができるため、パフォーマンスは発揮しやすくなると思います。

勘違いしてはいけないのは絶対に勝てることをしているわけではなく、その人が持っているものを最大限まで発揮できるように助けているということです」

――以前、三日坊主のメカニズムについて分析した文献を読んだことがありまして、それによると、「最初は絶対にこれを続けるぞと意気込んでいたことが、感情的には異常とみなされてしまうため、正常に戻す作用が働くことでヤル気が消えてしまう」といったことを知りました。

「まったく同じ考えです。交感神経と副交感神経をアクセルとブレーキと言いましたが、その機能が働くことで、うまくバランスが保たれています。ポジティブシンキングについても、思考には必ず陰と陽が関係していますので、恒常性がはたらき、必ずもとに戻ってしまうものなんです」

――ポジティブなことばかりを考えるべきだと主張する人もいます。

「それはネガティブ思考に陥っている人に促すのは、テクニックとしていいと思います。ネガティブな思考は、ネガティブなことしか起こりませんから。

でも、なんでもポジティブシンキングに考えれば、つねにポジティブなことが起こると思い過ぎても、そんなにうまくはまらないということです。どちらも起こると思い、執着を捨て俯瞰できる状態を保つのがベストかもしれませんね」

――肉体面の変化もあるんですか?

「これは、実際にやられて見た方がいいと思います(と言って、先生に施術してもらった)。

施術をする前だと、肩幅に足を広げた状態で横から僕が押すと、すぐに逆方向へバランスを崩してしまいます。親指を中心に人差し指、中指、小指、薬指の順番でそれぞれつけた状態から僕が両手ではがすと、すぐに指同士は離れます。

でも施術後に試すと、バランスが崩れなくなり、指もなかなか離れなくなります。注意してほしいのは、両耳をやれば両方ともバランスが整いますが、片方の耳だけだと片側だけに効果が表れることです」

映像は、こちら。パートナーは、早川卓快師範

――本当ですね。魔法のようで驚きます。おそらく、これを見ている方は、わざと動いていると思われるかもしれませんが本当ですよ。

「実際に試してみないと、大袈裟にやっているのではないかと疑われることもあるんですよね。でも、ひとつだけ言えるのは、耳をひっぱることの悪影響はありませんので、嘘だと思って試してみても損はないと思います。

以前、ボディビルダーの方を試してみて興味深かったのは、施術をした側だけ筋肉が隆起したことがありました。体験してみたら、その効果が分かってもらえると思います」

セルフで治療する方法の映像は、こちら。

文・写真/松井孝夫

★エンターエディケーション『神門堂』
https://www.shinmondo.com/

飯島敬一
1963年・神奈川県横須賀生まれ。
5歳より、犬をマッサージで寝かす技に目覚め、その後人間に移行し40年に渡りライフワークとして独学で癒しを実行する。
本当に継続できる健康法を「エンターメディケーション」と提唱し、様々なメソッドの研究開発に取り組む中、耳のツボの「神門・しんもん」に出会い衝撃を受ける。
約2000年もの歴史の有る耳鍼法を使った健康法をメジャーにすべく、2002年、第一弾としてスワロフスキーを使用した「スリムビズ」を共同開発し、教育機関の「スリムビズ アカデミー」を開校。
13年以上に渡る、独自研究の中で、神門の新たな「能力開発」の可能性を、探るべく『神門メソッドⓇ』を開発し、治療界に留まらず予防医学、美容、教育、カルチャー界を始め様々なプロフェッショナルな方々とコラボレーションを展開しながら世界に神門を広げる活動を開始。
2014年、「神門メソッドアメリカツアー」を敢行。好評を得る。
2015年には、シリコンバレーのGoogle本社で講演を行う。
現在、「神門メソッド」の重要性と可能性を科学的に検証すべく、医療関係者等と研究に取り組む。
また、厚生労働省による「ストレスチェック制度」の導入に伴い、必要となるメンタルケアに関する研修や講演会・セミナー・自律神経調律師の育成等で精力的に活動中。