ガクボを牽引するエースメンバーのクロストーク~泉風雅&分部良&許博雷(後編)【GKB応援団:早大バーベルクラブ編】

学生ボディビル、通称・学ボを盛り上げるべくスタートした連載「学ボ応援団(GKB応援団)」。昨年の全日本学生ボディビル選手権大会で団体戦優勝に輝いた早大バーベルクラブから泉風雅(4年・昨年準優勝)、分部良(3年・昨年7位)、許博雷(3年・昨年14位)の3人によるクロストークの後編をお届けします!

「ミスター早稲田」は簡単なステージではない

――分部君はボディビルとパワーリフティングの大会に出ていますが、許君はボディビルとフィジークに出ていますよね。どちらの種目が好きなんですか?
 ポージングはボディビルのほうが楽しいかなと思っています。フィジークのポージングは割ときつかったですね。ボディビルでやっているしできると思っていたけど、思っていたよりも簡単じゃなかったです。
 フィジークのポーズって練習してたっけ?
 ……実はあんまりしてなかった。
分部 最初からフィジーク出ようと思ってやっていたの?
 そうですね。先輩に勧められて、「出よう」と思って。

――去年の「北区ボディビル・フィットネス選手権大会」(2018年10月28日開催)のメンズフィジークに出ているのを私は観ましたよ。
 学生ボディビル選手権と時期も近かったので、どうせ減量するなら出られる大会はできるだけ出ようと思っていました。自分としては身長が高いほうなので、正直、フィジークのほうが合っているのかもしれないと思っています。ボディビルだと、遠くから見ると細く見えてしまうんですよ。でもどちらも楽しいですし、今年はフィジークの学生選手権もあるので、ボディビルと両方の大会に出ようと思っています。
 俺もやろうかな。
分部 本当に? フィジーク?

――でも北区オープンのフィジークで見た時は、楽しそうにやっていたからフィジークのほうが好きなのかなと思ったり。
許 実は好きな選手が、クラシックフィジークの選手なんですよ。その影響かもしれません。

――泉君がフィジークだとどう見えるのか、気にはなりますけど(笑)。
分部 いやぁ絶対に合わないでしょ……でも肩幅はあるから。
 そうなんですよ。でも胸がないんで。
分部 俺は出ないですね、ボディビルで。

――泉君、パワーリフティングの大会も出ていましたよね?
 はい。大会の日って応援のために部員みんなで行くんです。でも試技の間は時間もあって暇なので、自分も出ちゃえという考えで。応援で時間が潰れるなら、出てみようかと。みんなも出ればいいのに。
 自分はうーん……。まぁ機会があったら出ようと思いますけど。

――いろいろな競技に出られるのもバーベルクラブのいいところですよね。でも泉君がパワー出ていると知って、もうボディビルが嫌になったのかと思っちゃいました。
 いやぁやっぱり、去年の秋は精神的な負担がけっこうきていたというのもありました。ジュニア(「第30回 日本ジュニアボディビル選手権大会」。2018年10月7日開催。泉君は優勝)で思ったほど絞り切れなかったり、学生選手権に向けてはすごくプレッシャーを抱えてしまったり。
分部 正直、心配でしたよ。
 自分で言うもあれだけど、やばかったよね。
分部 本当にやばかったです。風前の灯火みたいな雰囲気でした。
 ちょっと考えすぎていたこともありました。でも逆に、あれだけ相澤隼人君にボロ負け(「第53回 全日本学生ボディビル選手権大会」にて、日体大・相澤隼人君が優勝と部分賞総なめの完全優勝)して、気持ちが軽くなったところはあります。チャレンジャーでありたい、という気持ちが持てたので。

――周囲からの「打倒・泉風雅」みたいなのは重かったと。
 2年生の時は勢いもあって精神状態が良かったのですが、去年は大失敗だったなと今になって思います。
分部 順位がついちゃうと大変なんだなぁと思って見ていたのですが、まさか自分もそうなるなんて。今年は学連加盟校もさらに増え、出場者はみんなやる気まんまんで厳しい戦いになりそうだと感じています。

――分部君が腹筋の部分賞を獲ったことで、どこか一部分だけでも隼人君に勝てるチャンスがあると思っている人もいると思います。分部君の部分賞獲得はみんな勇気を与えました。
分部 そんなつもりはなかったんですけどね……。一番驚いていたのは、自分はなくて、親です。大会会場で隣の席にたまたま相澤家がいたらしく、「私、ボディビルわからないんです」と親が言ったところ、相澤君のお父さんが説明をしてくれて、その解説を聞きながら観ていたみたいで(笑)。自分の息子が腹の部を獲って、なんだか気まずくなったらしいです。

――(笑)。学生大会の部分賞は、その後の自信やモチベーションになるのは間違いないと思います。許君はどうですか?
 いやぁ自分は特にそこは狙っていないですね。自分は自分のなりたい体を目指していくだけだと思っています。それで結果が出ればいいなと思っているので。
 部位というよりは、トータルのバランスがいいよね。背が高いのに、ちゃんとつくべきところに筋肉がついているのもカッコよく見える。
 ありがとうございます。

――こうやって話を聞いていると、3人とも同じボディビルの選手だけど、三者三様で面白いですね。今年の大会出場予定は?
 自分は今年、ガクボだけかな。出場の意欲が湧く大会があれば出ようかなと考える程度です……。
分部 「ミスター早稲田」は目指さないんですか。
 ……世代交代が進み後輩の活躍も必要と感じることもあります。もちろん、出るかもしれないけど。
分部 3連覇もかかっていますよね。
 でも、優勝も実際、簡単じゃないからね。去年、僕と関東選手権で2,3位だった長瀬嘉剛(4年)が「ミスター早稲田」で入賞できなかったじゃない。いつもの大会と違って下から光が当たるから、基本的にアウトラインの大きい人が審査する観客から良く見えるんですよね。
分部 ウエストが細くて、アウトラインがいい人が選ばれやすい。
 僕もミスター早稲田を獲れたらいいなと思って出場しましたが、やっぱりそんな簡単なものじゃなかったですね。

――「ミスター早稲田」と言えば、プロモーションビデオも面白かったです。
分部 部内で撮っておるんですけど、博雷のは会場が笑いに包まれた。
 すげー棒読みだったやつね(笑)。
 プロデューサー役の部員にから、こんな感じでやってくれって言われてやったから。
分部 僕、「ミスター早稲田」に出る気はなかったんですけど、実は今年だけ出ようと思っているんです。本当は大勢の人の前でキャッキャされるのは実はあんまり好きじゃないのがあって。
 ガクボのステージはそうじゃないの?
分部 あれは別です。なんというか、観客とステージで世界が隔絶されているじゃないですか。ステージ上でのバトルに専念できる。一方で「ミスター早稲田」は、観客とステージに一体感が割とあるんです。そこが、僕はあんまり個人的に向いてないなって。でもやっぱり楽しそうなので出たいですね。

――他大学にはない早稲田ならではの大会ですから、個人的にはみんな出場してほしいです! 最後に、今後の目標を教えてください。
分部 今年の学生ボディビルは、相当厳しい戦いになると思うんです。そういう厳しい戦いになる中で、いかにして自分のポジションを確保するかというのが大事になってくる。あまりこう具体的に目標とか、ライバルとかはないのですが、去年よりいい結果を出せればいいかなって。
 出場するのは主にガクボになると思うんですけど、目標としては、去年は残れなかった全日本選手権のポーズダウン、あそこに残りたい。
 隼人君に一矢報いたいという気持ちはもちろんありますよ。いまはフワっとした気持ちで話していますけど、たぶん学生選手権には出場します。あとは、卒業後は大学院に進学するつもりです。早生まれということもあり今年を入れてあと3回はジュニア選手権に出場できます。その中でもう一回、世界ジュニアの切符を手に入れたいです。

★次回は、和田駿コーチのインタビューをお届け!

インタビュー/ちびめが 写真/木村雄大