開幕直前!ラグビーワールドカップが楽しくなるコラム〈前編〉【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第80回】

VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか? 『ラグビーワールドカップ(RWC)2019』日本大会の開幕がいよいよ近づいてきました。4年前の興奮と感動を覚えている人も多いことでしょう。というわけで9月20日の開幕を前に、今週、来週と2回にわたって、RWCを楽しむためのラグビー観戦ガイドをお届けしましょう。

ラグビーは1チーム15人。フォワード(FW)が8人、バックス(BK)が7人のメンバーで構成されます。フィールドには両チーム合わせて30人のプレーヤーが入ることになり、これは団体スポーツの中でももっとも多い人数になります。

主な得点方法は4つあります。一番大きな得点が入る「トライ」は、攻撃側の選手が相手陣のインゴールにボールを持ちこみ地面につけることで5点が得られます。そしてキックによる得点が3つ。キックはボールがゴールポストの間、クロスバーの上を通過すると得点になります。トライの後の「コンバージョンキック(コンバージョンゴール)」は2点。相手の反則で得た「ペナルティキック(ペナルティゴール)」は3点。地面に落として跳ね返るボールを蹴る「ドロップキック(ドロップゴール)」は、ゲーム中にいつでもどこからでも狙えて決まれば3点。トライ+コンバージョンゴールでは最大7点が得られるので、一気に得点差を広げたり、詰めたりすることができます。こうした手段で得点を奪い、最終的に点数が多かったチームの勝利となります。

ここで得点に関する豆知識を一つ紹介しておきましょう。「トライ」はもともと得点ではありませんでした。ご存知の通り、ラグビーの源流は「フットボール」。いろいろなルールが生まれていく過程で、フットボールがサッカーとラグビーに枝分かれしていくわけですが、そのなかで“ラグビー校”という学校でつくったルールを採用したフットボールが、ラグビーとなったのです。フットボールであるため、競技ができた当初、得点はキックによるもののみが認められていました。トライは得点ではなく、得点にコンバージョン(変換)するためのキックに「トライ」できる権利を得るという意味だったのです。得点なのになぜトライなんだろう?という疑問もこれで解決。RWCが開幕して、居酒屋でラグビーの話題になったときには、ぜひこの豆知識を披露してみてください。

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さて、ラグビーの象徴的なシーンといえばスクラムがあります。競技に詳しくない方は、「なんであれをやるの?」と思うことでしょう。簡単に言うと、スクラムは試合のリスタート方法の一つです。ボールを前に落とすノックオン、ボールを前に投げるスローフォワードといった軽微な反則(ミス)が起きた際の試合再開方法として、スクラムが行なわれます。大きな反則にはペナルティキックが与えられますが、スクラムはそこまでではない反則=ミスに対するペナルティと思っていただければよいかと思います。

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スクラムにはFWの8選手が参加。フロントローと呼ばれる最前列の1番~3番には、体の強い選手が入ります。安全面を考慮して、このフロントローには訓練された選手、事前に申請されている選手しか入ることができません。フロントローの頭を入れる位置は写真のようになります(手書きですみません)。

相手とスクラムを組むときの頭の位置

スクラムでは1番の選手を外にはじき出すように右前に押すのが基本。キーマンとなる3番にもっとも強い選手が入る場合が大半です。RWCでスクラムの場面を見るときは、前列右側にいる3番の選手に注目してみてください。

前述のようにラグビーは1チーム15人で構成されるため、ポジションごとに特徴のある選手が入ります。ポジションと選手の特徴については次回紹介していきましょう。何番の選手はこんなタイプだなというのがわかれば、観戦がより楽しくなると思います。それではまた来週!

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。