深夜のプロテインシャワー事件【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第83回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか? もうすぐ10月ですが、私は季節の変化を感じる余裕などないくらいフル回転しております。

さて、今回はタイトルにある「プロテインシャワー事件」についてのコラムです。先に言っておきますが、時間の無駄なので読むのをやめるなら今です。ここから先は自己責任でよろしくお願いします。

8月末からの1カ月は非常に多忙を極め、朝から晩まで取材や打ち合わせ、テレビやイベントの出演、会食などの予定がびっしりと詰まっていました。取材の前には準備が必要であり、取材の後には執筆や編集の仕事があります。当然デスクワークの時間も必要なのですが、予定が詰まりすぎていて、普通のサラリーマンの方が働く時間(9時~17時)には、内勤の時間がまったく取れない日々を過ごしてきました。

それだけ時間がないということは、当然ジムに行く時間をつくり出すのも困難。朝からアポが入っているため、朝8時からのトレーニングというルーティンを崩さざるを得ない状況でした。ただ幸いにも、私が通っているジムは24時間利用が可能なので、時間を選ばなければいつでも行くことはできます。

事件が起きたのは何も普段と変わらない穏やかな日でした。その日は複数のアポを終えて社内の雑務をこなし、デスクワークに取り掛かれたのは18時すぎでした。ここからサラリーマンらしく8時間働くと、勤務終了は深夜2時になります。ジムは会社から4~5分のところにあるので、私は仕事がひと段落するタイミングでトレーニングに行くことにしました。

2時少しすぎにデスクワークを終了させ、待望のトレーニングタイムです。デスクワークは18時からとはいえ、勤務自体は8時からなので長時間勤務で凝り固まった体をストレッチポールでほぐすところからスタート。深夜2時過ぎのジムには人がいないので、ストレッチスペースを独占できて快適です。ある程度、体がほぐれたところでこの日は肩と三頭筋に軽く刺激を入れることにしました。

深夜のジムは快適(写真はイメージ。事件当日ではありません)

勤務終わりで疲労も大きいためハードなトレーニングはできませんが、筋肉に刺激を入れてシャワーを浴びて気分はスッキリ。清々しい気持ちで会社に戻り、プロテインを飲みます。と、ここで事件が起こったのです。

フタをしっかり閉めていなかったことで悲劇が(写真はイメージ)

水を入れたシェイカーにプロテインを投入した後、袋のチャックをしっかり止めて片づけました。テーブルの上が広くなったところでシェイクします。時計の針はまもなく4時を指そうとしています。私も疲れと眠気で頭が働いていなかったのでしょう。シェイカーのフタはパカッとハメただけで、しっかり閉めていなかったのです。

それに気づかずにシェイクを開始。軽く振っているうちは良かったのですが、「締めの3回くらいは思い切り」と思って力いっぱい振ると、悲劇の瞬間が訪れました。フタが外れてプロテインが飛び出したのです。中島みゆきの「世情」が流れるなか、加藤優が警察に連行されたシーン(金八先生第2シリーズ。古くてごめんなさい)のようにスローモーションでプロテインが宙を舞います。その結果、私はプロテインシャワーを浴びることになりました。

「皮膚からプロテインを吸収してやったぜ!」なんてバカなことを言っている場合ではありません。社内のフロアにプロテインが飛び散ってしまったため、復旧作業が必要です。トイレットペーパーで水分を吸収し、雑巾で床やテーブルを拭き、細かく飛び散っているところはウエットティッシュで丁寧に拭く。夜中というか、早朝に社内で一人わさわさと動き周り、完全に目が覚めました。

トレーニング終わりで寝ようと思っていたのですが、プロテインシャワーを浴びたことで覚醒。プロテインを洗い流すために再びジムに行ってシャワーを浴びて、眠気が吹き飛んだので新しい一日の仕事を始めることしました。

以上が深夜のプロテインシャワー事件です。元気になって早朝から仕事を頑張れたというとってもいいお話でした。うっかり最後まで読んでしまった方、ごめんなさい。

おわり。

 

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。