初心者~超初心者の皆様、興味はあるけどスタートを切っていない皆様へ、『筋活』を楽しく行なうための情報、筋肉が好きになるヒントをお届けします。
『みんなで筋肉体操』(NHK)でおなじみ、日本屈指の筋生理学者である谷本道哉・近畿大学准教授のインタビューが先日掲載されました。
谷本先生と言えばVITUP!で連載中の筋肉博士・石井直方教授の研究室出身ですが、やはり研究者であるとともに“実践者”でもあるので、とても説得力があります。
これから筋トレをはじめようとする皆さんは『みんなで筋肉体操』を忠実に行なえば、まず間違いないでしょう。
さて、筋肉体操の特徴の一つはポジティブワード。つらいはずの筋トレも「あと5回しかできません」「この感覚がたまらない」と思ってやると明るく前向きな気持ちになってきます。実際、言葉がメンタルに大きな影響を及ぼすことは多くの研究からもわかっているので、それを続けていればトレーニング効果も倍増するはずです。
今回は谷本流にならい、「一生で、あと何回トレーニングができるか?」を考えてみました。
「何回やらなきゃいけないか」ではありません。
私たちは筋トレという楽しい時間を過ごし、さらに明るい未来まで手に入れるのですから、「あと何回チャンスがあるのか?」とポジティブにとらえましょう。
もちろん何回やっても自由なのですが、ここでは岡田隆・日本体育大学准教授(同じく石井研究室OB)が解説してくださった「週2回」を基準にしてみましょう。
1年=52週で計算すると、年間104回ということになります。
それを25歳から70歳まで続けたとすると、(70-25)×104=4,680回です。
スタート年齢ごとに計算すると、下表のようになります。
多いと思うか、少ないと思うかは、あなた次第です。
もし1回のトレーニングが1時間だとすると、25歳から70歳まで続けた人は4,680時間(280,800分)ということになります。もちろん週2回を欠かさず続けられる保証はありません。風邪をひいたり、旅行に行ったりすれば、そのぶん回数は減っていくでしょう。
また、仕事が忙しくて長期間休んでしまったり、子育てなどに追われて自分のカラダに気を配れなくなったりする時代もあるかもしれません。上記の例の場合、仮に半分になってしまうと2,340時間。こうなると急に「それしかできないの?」と言いたくなる数字にも見えます(主観です)。
では、1回のトレーニングを2時間にするとどうでしょうか。9,360時間になります。
それを週3回に増やせば14,040時間です。
「週2回」が効果的なのは、あくまでも”部位ごと”についての話。1日に全身をトレーニングするのではなく、「上半身を週2回、下半身を週2回」と分割していくと、週4回、週5回と増やしていくことも可能です。
また、ダブルスプリット(1日に2回トレーニングを行なう)という方法もあります。ストレスにさえならないのであれば、そうしてトレーニング時間や回数を増やすのもありです。
すべては参考のための数値です。
でも、「あと何回できるか?」と考えると、筋肉と向き合う時間がより大切なものに感じられませんか?
まだトレーニングをはじめていない人は、少しでも早くスタートを切ったほうが楽しい時間は増えますよ。
逆にスタートするのが遅れると、1年につき104回も“娯楽”が減ってしまいますよ。
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