子どもの運動能力アップ! ゴールドキッズメソッド~ペア・ストレッチ




全国ナンバー1の実績を誇るレスリングクラブ「ゴールドキッズ」が子どもの運動能力をアップさせるために実践している“ゴールドキッズ・メソッド”。今回のテーマは「ペア・ストレッチ」。2人でできるストレッチのメニューを紹介します。

成國晶子代表は「親子でスキンシップを!」とペア・ストレッチを提唱。「お父さん、お母さんが子どもの体に触れ、ストレッチしてあげながらコミュニケーションを図り、『いま、どんな練習をしているのか? 課題や目標は?』などを聞いてあげてください」とアドバイス。

指導する成國隆大トレーナーはストレッチについて、次のように教えてくれた。

「ストレッチによって筋肉の柔軟性を高め、関節の可動域を広げることは競技パフォーマンスの向上はもちろん、ケガの予防にも欠かせません。今回紹介するような“静的ストレッチ”を練習前の個人的な準備として、ランニングや動的ストレッチ(ラジオ体操や競技ごとのトレーニング)の前に行えばまず始めのウォーミングアップになりますし、練習後に行えば疲れてかたく、縮まった筋肉をほぐし、疲労回復につながります。練習での疲れはためず、その日のうちに回復することを心がけてください。
ストレッチが必要なことがわかっている子どもでも、自宅で、ひとりではなかなかしないもの。親子でペア・ストレッチをお風呂あがりなどに行う習慣をつけるといいでしょう。
大事なことは、筋肉の質、関節の動きは人それぞれ、生まれつき違うことを忘れずに、無理をしないこと。ひとりでストレッチするときは痛さがわかるのでやり過ぎて痛めることはないでしょうが、ペアでやるときは相手の痛さがわからず、力加減が難しいので注意してください。ポイントは痛くなる前にやめること。“痛気持ちいい”程度で! 反動をつけず、ゆっくりと負荷をかけていく。
基本的なストレッチを正しいフォームで、毎日続けましょう。
専門家でないお父さんやお母さんが子どもの体に触れただけで筋肉や関節の状態をつかむのは難しいですが、コミュニケーションの中でどこが疲れやすいか、例えば足なら右が左より疲れるなど聞き出したら、その情報を指導者に伝えることが重要です

 

1.【ふくらはぎのストレッチ】

相手の右足をヒザにのせ、右手でつま先、左手でヒザの上をつかむ
つま先をアタマの方へ、ヒザを下方へ押し込む(背屈させる)。その状態で30秒~1分キープ。左右の足を入れ替えて行う

2.【ももの裏ストレッチ1】

相手の右足をヒザにのせ、右手でつま先、左手でヒザの上をつかむ
ヒザを伸ばし、足を垂直に上げたまま、つま先をアタマの方へ、ヒザを足元の方へ押し込む。その状態で30秒~1分キープ。左右の足を入れ替えて行う

3.【ももの裏ストレッチ2】

右手で相手の左足のヒザ上をつかみ、左手で逆の右足のかかとをつかむ
ヒザを下方へ、かかとをアタマの方へ押し込む。その状態で30秒~1分キープ。左右の足を入れ替えて行う

4.【もも裏のストレッチ3】

相手をまたいで立ヒザになり、相手の右足を立てて、右手でヒザの上、左手でかかとをつかむ。相手の左足が動かないように、ヒザをついている右足でしっかりロック
左足を前方に出して相手の右足のヒザが胸につくように押し込む。その状態で30秒~1分キープ。左右の足を入れ替えて行う

5.【お尻のストレッチ】

相手をまたいで方ヒザを立てる。右手で相手の右足のかかと、左手でヒザをつかむ
右足のかかとで相手の左足が動かないようにロック
相手の右足が胸につくように両手で押し込む。その状態で30秒~1分キープ。左右の足を入れ替えて行なう

6.【股関節ストレッチ】

両足底をつけて寝かせ、相手の両ヒザを両手でつかむ
両手のヒジを伸ばし、体重をかけて相手の両ヒザを押し込む。その状態で30秒~1分キープ

7.【足首・ふくはぎストレッチ】

うつ伏せになってヒザを立てた相手の左足のつま先を右手で、かかとを左手でつかむ
相手の足首を下方へ押し込んで曲げる。その状態で30秒~1分キープ。左右の足を入れ替えて行う

8.【太もも前ストレッチ】

うつ伏せになってヒザを曲げた相手の左足を自分の右足のももにのせ、かかとを右手でつかみ、左手で腰を押さえる
相手の左足のかかとがおしりにつくように押し込む。その状態で30秒~1分キープ。左右の足を入れ替えて行なう

9.【胸・腕ストレッチ1】

両足を伸ばして座らせ、両腕は後ろ。相手の左右の手を自分の左右の手でつかむ
相手の両手を手のひらを下向きにして、両腕を上げていく。その状態で30秒~1分キープ。

10.【胸・腕ストレッチ2】

両足を伸ばして座らせ、両腕は後ろ。相手の左右の手を自分の左右の手でつかむ
相手の両手の甲がつくように、両腕を寄せて上げていく。その状態で30秒~1分キープ。

 

協力=全国選抜選手権チャンピオンの6年生トリオ、秋保大地、安威永太郎、廣橋悠貴。目指すは2028年ロサンゼルスオリンピック金メダル!

 

 

 

 

取材・宮崎俊哉/撮影・神田勲

協力=ゴールドキッズ