おじさんはジャンプができない【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第93回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか?

突然ですが、幼稚園に入る前の小さな子供が最初にやるべき運動って何かわかりますか? 水泳や体操を習わせるという方は多いと思います。確かにどちらも全身運動なのでとても良いのですが、もっと良い運動があります。それは遊ぶことです。遊びと言ってもゲーム機で遊ぶのではなく、鬼ごっこやドッジボールといった体を動かす遊びのことです。

走る。跳ぶ。投げる。走って止まる。避ける。転ぶ。立ち上がる。ぶら下がる。バランスをとる……。遊びの中でノンシステマチックに、さまざまな動きを経験することこそが、小さな子供にとってはもっとも大切なことであり、運動能力の発展には良いと言われております。我々が子供の頃はジャングルジムを使って鬼ごっこをしたり、雲梯で反対側から来た友達と蹴り落とし合いをやったり(良い子はマネしないように)、遊びの中で体力をつけていたような気がします。現在は危ないという理由で公園の遊具も少なくなり、子供が走り回って遊べる場所自体が少なくなっています。子供たちも思い切り遊べる場所がほしいですよね。

そんななか、子供はもちろん、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんまで、みんなで遊びながら体力をつけられる、アミューズメント&スポーツパーク施設が、11月30日にオープンしました。その名も「ニンジャ☆パーク」(茨城県古河市小堤 字新割1990-1)。

「ニンジャ☆パーク」イメージ図

施設はパルクール、トランポリン、ボルダリング、跳び箱(モンスターボックス)、9hoops(バスケットボールゲーム)、キッズエリアなど、全8エリアでスポーツを楽しめるようになっています。普段はなかなかやらないスポーツを体験できて、いろいろな動きを求められるアトラクションがあるので、すごく楽しそうです。

実はこの「ニンジャ☆パーク」から、VITUP!宛に内覧会と体験会のご案内をいただいておりました。ぜひとも体験してきたかったのですが、あいにく予定を調整できずに断念。しかしながら、別途取材の機会を調整してもらえるように話しているので、いずれ何らかの形で紹介したいと思います。

さて、最近はトレーニングの中にジャンプ系のメニューを取り入れています。ボックスジャンプやサイドジャンプ、立ち幅跳びといった簡単なものとはいえ、なかなかしんどいです。よく考えてみたら、おじさんになるとジャンプをしません。日常生活の中でジャンプする機会がほとんどないため、久しぶりに跳ぼうと思ったら、あまりの体の重さにビックリしました。軽やかさのカケラもない。水溜りを飛び越えようとして失敗するおじさんの気持ちがよくわかりました。「ニンジャ☆パーク」への道は険しそうです。

冒頭に「小さな子供は遊びの中からいろいろな動きを経験したほうがいい」と書きましたが、おじさんもいろいろな動きをしたほうがいいでしょう。いざというときに、俊敏に動けないより動けたほうがいいですからね。筋トレとランニングはこれまで通り継続しつつ、アジリティ系のトレーニングも増やしていき、跳べないおじさんからの脱却を目指します。

 

 

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。