子どもの運動能力アップ! ゴールドキッズ・メソッド~バランストレーニング




全国ナンバー1の実績を誇るレスリングクラブ「ゴールドキッズ」が子どもの運動能力をアップさせるために実践している“ゴールドキッズ・メソッド”。今回は体を動かすときにとても大事な「バランストレーニング」メニューを紹介します。

「バランス感覚」とは移動中や動作中、または空間において体勢を維持したり、体勢が崩れた場合にすばやく回復する能力のこと。“ゴールデンエイジ”と呼ばれる発達期、成長期の子どもがバランストレーニングを行なう必要性を、成國晶子代表は次のように説明します。

「体勢を崩そうとする力が加わっても、カンタンには崩れない。あるいはレスリングなどの攻防でもつれたとき、相手よりも早く体勢を立て直すことできることは、アスリートとして重要な能力です。
レスリング界で『バランス感覚が優れている』と評される選手として一番にあげられるのが伊調馨選手。彼女は反応がよく、瞬発力が高いため、カンタンにタックルを決められることはありませんが、万が一、片足タックルなどで足をつかまれても、鍛え抜かれた体幹の強さ、類まれな股関節の柔らかさ、そしてバツグンのバランス力でちょっとやそっとのことでは崩されません。あのディフェンス力があったからこそ、オリンピック4連覇を達成できたと言っても過言ではないでしょう。
『体幹がしっかりしている』⇒『バランスがいい』となります。本格的なフィジカルトレーニングを始める前の子どもたちには、前回の体幹トレーニングとともにバランストレーニングが欠かせません」

 

1.【ジグザグジャンプ】

2m幅、2m間隔にマーカーを10個ほどジグザグに置く。片足でバランスをとり、斜め前のマーカーを目指して大きくジャンプ。

着地した足に体重をのせる。背中を丸めず、着地した足のヒザを爪先の前へ出す。
すぐに反対側の斜め前のマーカーを目指してジャンプ。繰り返し、10個のマーカーを飛びきる。

 

初心者

バランスが崩れそうになったら、床に手をついて姿勢をキープ。

応用

両手を広げてトレーニングバーを持ちながらジグザグジャンプを行う。トレーニングバーに振られて体が横を向かないように。最初は軽いトレーニングバーで始め、少しずつ重くしていく。

 

2.【十字バランス】

両手を広げ、片足立ち。上げた足のヒザは直角。
上半身を前へ倒し、曲げた足を後ろに伸ばす。立っている足も上げている足もヒザは曲げない。背中を丸めず、横から見たらキレイなTの字となるように。その状態で10秒キープ。3セット。左右の足を入れ替えて行なう。

 

3.【スロースクワット】

両手を広げてトレーニングバーを持ち、頭上に掲げる。両足はやや広めに開く。
鼻から息を吸ってお腹にため、6秒かけてゆっくり腰を下ろす。お尻の穴が真下を向くように。左右の肩甲骨を寄せ、両ヒザと爪先は外側に向ける。
6秒かけてゆっくり息を吐きながら元の姿勢に戻す。5セット。

 

4.【片足キャッチボール】

片足立ちの状態で、前方から投げてもらったボールをキャッチ。
ボールを投げ返す。5~10球。左右の足を入れ替えて行なう。

★応用1

捕れる範囲でボールを散らして投げもらう。返球は相手の胸へしっかりと。

 

5.【バランスボールに座ってキャッチボール】

バランスボールに乗って構える。胸の下あたりにロープを通し、後ろで支えてあげれば子どもでもできる。
そのママの状態でキャッチボール。5~10球。

 

 

協力=全国選抜選手権チャンピオンの6年生トリオ、秋保大地、安威永太郎、廣橋悠貴。目指すは2028年ロサンゼルスオリンピック金メダル!

 

取材・宮崎俊哉/撮影・神田勲

協力=ゴールドキッズ