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「教育は、世界を変えるために使うことができる最強の武器である」(ネルソン・マンデラ)【名言ニュートリション】

国際刑事裁判所ローマ規程が認定する「人道に対する罪」の1つ、アパルトヘイト。その廃絶の象徴的存在ネルソン・マンデラは、教育が世界を変える力となることを説いていた。教育は、身体の変化にも欠かすことのできない要素である。

“Education is the most powerful weapon we can use to change the world”

–Nelson Mandela, at the Planetarium, University of the Witwatersrand, Johannesburg, South Africa, 16 July 2003
(Source: Mandela Foundation)

27年間に及ぶ獄中生活にも屈せず、反アパルトヘイト闘争を貫いたマンデラ。1993年にノーベル平和賞を受賞、1994年には南アフリカ大統領となり、人種間の和解に尽力した。人種を超えた和平を推進し、2013年に逝去した世界史に名を残す偉人だ。

世界を変えたマンデラは、学び続けた人である。数々の言葉を英語で残しているが、そもそも本人の母語はコサ語であり、英語は学習して身に付けた言語だ。獄中生活時代には、南アの白人支配の象徴言語でもあったアフリカーンス語を習得している。その目的は、圧政を繰り広げる白人支配層を理解すること、彼らと対話すること。アフリカーンス語を駆使し、看守と直接の対話をしていたことは、有名なエピソードとして知られている。

また、反アパルトヘイト闘争など諸事情により、法学学士号の取得が中断されていたが、獄中で通信制課程を利用して履修。1989年、釈放直前に、法学の学士号取得を成し遂げている(https://www.nelsonmandela.org/content/page/biography)。

白人支配層のスポーツであり、有色人種の参加が制限されていたラグビーに理解を示し、この競技そのものと、ラグビーに対する白人層の感情の理解を深めた。1995年の自国開催でのワールドカップの際は、南ア代表スプリングボクスを大統領として全面的に支援。スプリングボクスは優勝し、人種間融和の象徴となったが、これも学習する人マンデラの成果の1つと言ってよいだろう。

冒頭で紹介したのは、マンデラの2003年の発言である。南アのとある教育系NGO/NPO団体の設立時のスピーチであるが、決して団体の方向性に合わせた社交辞令的な発言などではない。この機会から13年遡る1990年には、既に極めて近い内容の発言を残している。

”Try as much as possible to remain in school, because education is the most powerful weapon which we can use in order to prepare our youth for their role as leaders of tomorrow.”

アメリカはボストン州のマジソンパーク高校の体育館に詰め掛けた、約2000人の10代の黒人生徒たちに向け、あまりにも多くの生徒が中退をしている事情を嘆き、未来のリーダーとなるために、教育が重要であることを訴えての発言である。目的部分こそ異なるが、発言の根幹を成す「教育は最も許力な武器(education is the most powerful weapon)」という言葉は、全く同一である。つまり、マンデラは、教育を、世界変革に欠くべからず重大要素と考え続けていたのだ。

ket68g-stock.adobe.com

変革には行動が必要だ。だが、行動には指針が必要であり、指針なきエネルギー消費は、無駄な浪費となりかねない。トレーニングによる身体の変革と改善も同様だ。安易で非効率なダイエット方法に手を出し挫折するなど、身体改革に失敗する事例は後を絶たない。

マンデラが使用している“education”の語源は、ラテン語の“educare”と“educere”にあるとする説が有力である。前者は「大きくする」、「養い育てる」、後者は「能力を引き出す」などの意味を持つという。英語の“training”に通ずると言えよう。

自身の内に眠る可能性を引き出し、理想の身体を養うためには、正しい知識の習得と実践、つまり教育が必要だ。パーソナルトレーナーに学ぶのも良い。本サイトや、各種媒体に掲載される記事に目を通すのも良い。正しき知識を学び、そして継続して実践しよう。マンデラが世界を変えたことに比べれば、自分の身体を変えることなど、遥に小さな労力で為し得る容易なことなのだ。

参考
– The New York Times, 24 June 1990, Section 1, Page 21 “The Mandela Visit; Education Is Mighty Force, Boston Teen-Agers Are Told”
– Peter Schworm, “Nelson Mandela’s 1990 visit left lasting impression”, The Boston Globe, 7 December 2013 (https://www.bostonglobe.com/metro/2013/12/07/mandela-visit-boston-high-school-left-lasting-impression/2xZ1QqkVMTbHKXiFEJynTO/story.html)
– The Nelson Mandela Foundation公式HP (https://www.nelsonmandela.org)

文/木村卓二(きむら・たくじ)

本業はTVディレクター。複数言語に通じ、ラグビー日本代表スクラムコーチ通訳(フランス語)、ラグビーW杯Broadcast Venue Manager、FIFA W杯Broadcast Liaison Officerなども歴任。世界各国のStrength & Conditioningコーチに感銘を受け、究極のトレーニングを求め、取材と研究に勤しむ。認定フィットネストレーナー資格を持ち、格闘家などへの指導も行なっている。