新型コロナウイルス感染拡大の渦中にあって、自粛して外出を控えている方も多いことだろう。ふだんテレビを見ない人でも家族揃って目にする機会があるのかもしれない。
とはいえ、コロナ関連のニュースばかりでは気分がどんよりするばかり。こんな時こそ、気分を変えるためにも、バラエティ番組の存在は貴重だ。
そんな中、フジテレビが放送した『ジャンクSPORTS スーパースター大集合‼ ニッポンを明るくするぞSP』はインパクトがあった。
元日本ハムファイターズの白井一幸コーチが出演して、メジャーリーグで活躍しているエンジェルスの大谷翔平選手のエピソードを紹介した。トップ戦線での活躍を続けるために睡眠12時間を守っていることや、日本ハム時代に怖い先輩(中田翔選手だと思われる)の飲み会の誘いを断った逸話も飛び出した。
心配した白井コーチが、大谷選手に「大丈夫?」と問いかけるとタイトルの言葉が返ってきたと言う。これにはスタジオだけではなく、お茶の間の人も感嘆の声を上げたことだろう。
もちろん、努力をしていない人がこの言葉を使っても笑われて終わるだろうが、大谷選手レベルになると話は違ってくる。目標がハッキリしているからこそ、誘惑に負けずにキッパリと断る勇気が出てくるのかもしれない。
ジャンルこそ違うが、K-1で一時代を築いたタレントの魔裟斗さんは現役時代に深夜遅くまで飲みに行っても、必ず朝方には欠かさずロードワークに出ていたと聞く。避けられない付き合いがあっても、自分の中でやるべきルールを設けて、必ず実行していたのだ。
トレーニングを継続するのは、簡単なことではない。天候や体調、気分によってメンタルが弱くなるからだ。おそらく世界一になる人、活躍する人は、その弱さ、脆さを知っている。だからこそ、どんな状況でも続けること、続ける努力が何よりも最優先になるのだろう。
文/松井孝夫