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スタンフォード大学の心理学者が解き明かす「運動と幸福」の関係

「ランナーズ・ハイ」という言葉がありますが、ランニングに限らず、スポーツを行なうと幸福感を得ることができるそうです。

©Ljupco Smokovski-stock.adobe.com

スタンフォード大学の心理学者が「運動と幸福」の関係について解き明かす『スタンフォード式 人生を変える運動の科学』が発売となりました。

運動のメリットは「健康増進」と「ダイエット」だけではない
世界的に見ても、体をよく動かす人たちのほうが幸福感や人生に対する満足度が高いという研究は数多くある。ハードスポーツではなく、ウォーキングやジョギング、サイクリング、ヨガなど、どんな運動にも当てはまる。また、定期的な運動は脳の構造を変化させ、目的意識の向上や不安の緩和、抗うつ作用など、メンタルヘルスにも寄与する。

「ステイホーム」でも運動をすべき理由
アメリカとイギリスの研究では「座りっぱなしの生活」では、1週間もしないうちに人生の満足度が31パーセントも低下した。また、毎日の平均歩数が5649歩を切ると、不安や気分の落ち込みなどの症状が現れるというデータもある。

ランニングは「人とのつながり」を促進する
20〜30分程度の「ややきつい運動」によって脳内に分泌される「内因性カンナビノイド」には、人と一緒にいることが楽しくなる効果があり、交流の妨げとなる社交不安が緩和される。

運動嫌いでも「6週間」続ければ、夢中になる
運動を1回するだけでも抗うつ効果はあるが、継続することでその効果は高まる。研究では、運動が苦手な人でも週に3回の運動を6週間続けることで、不安を軽減する脳の領域の神経結合が増え「運動依存症」になっていく。

自然の中で過ごす「グリーン・エクササイズ」の効果
心理学では自然の中の運動を「グリーン・エクササイズ」と呼ぶ。この精神的効果は絶大で、人間の脳は自然と触れ合うことで認知能力が伸びる。また、景色のよい道でウォーキングした後の脳をスキャンする実験では「自己批判や悲嘆、不安」と関係する部位の活動が低下していた。

音楽が運動の健康効果を高める
好みの音楽やリズムが激しい音楽は脳の運動系を刺激する。アドレナリン、ドーパミン、エンドルフィンが大量に分泌されると、活力が出て痛みが緩和され、運動のパフォーマンスを高める。「音楽は合法的な運動能力向上薬」であると、科学的にはほぼ結論づけられている。

目次
第1章 持久力が高揚感をもたらす(「ランナーズハイの効果」「運動が孤独を防ぐ」など)
第2章 夢中になる(「運動そのものが麻薬?」「運動好きは遺伝なのか」など)
第3章 集団的な喜び(「集団エクササイズと幸福」「体は同調するようにできている」など)
第4章 音楽に身をまかせる(「音楽の強壮剤効果」「原始的な本能を呼び覚ます」など)
第5章 困難を乗り越える(「希望が脳に与える影響」「どうせ私なんて、を覆す」など)
第6章 いまを大切に生きる(「グリーン・エクササイズの効果」など)
第7章 ともに耐え抜く(「ウルトラマラソンが与える強烈な喜び」「持久力とレジリエンス」など)

プロフィールケリー・マクゴニガル
スタンフォード大学の心理学者。ボストン大学で心理学、マスコミュニケーションを学び、スタンフォード大学で博士号(健康心理学)を取得。心理学、神経科学、医学の最新の知見を用いて、人びとの心身の健康や幸福、成功、人間関係の向上に役立つ実践的な戦略を提供する「サイエンス・ヘルプ」のリーダーとして、世界的に注目を集める。メディアでも広く取り上げられ、『フォーブス』の「人びとを最もインスパイアする女性20人」に選ばれている。TEDプレゼンテーション「ストレスと友達になる方法」は2200万回超の再生回数を記録。著書に、28カ国で刊行され日本でも累計80万部のベストセラーとなった『スタンフォードの自分を変える教室』『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』(ともに大和書房)などがある。大学での講義や国内外での講演活動のほか、心身相関を重んじる立場から、ダンス、ヨガ、グループエクササイズの指導を長年行なっている。


書籍概要
書名:スタンフォード式 人生を変える運動の科学
著者:ケリー・マクゴニガル
発売日:2020年5月9日
販売元:株式会社大和書房
定価:1600円+税
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