新型コロナウイルス感染拡大防止のため、ジムや大学が閉鎖されてきたここ数ヶ月。果たしてトレーニングに勤しみ、ボディビルやパワーリフティングでの躍進を目指す学生たちは、この活動自粛期間をどう過ごしてきたのか? 緊急事態宣言も解除となりに明るい話題も増えているなか、各大学の主将や中心メンバーにインタビューを実施。今回は学習院大ウェイトトレーニング部主将の清水俊希君(3年)に話を聞いた。
しっかりと情報共有ができる部にしていきたい
――4月に緊急事態宣言が発令となり、ジムは3密が発生しやすい場所として臨時休業となり、大学も閉鎖状態に。部の活動にも大きな影響があったのではないでしょうか。
清水:そうですね。もともとウェイトトレーニング部としては週に1、2回、大学のジムで活動していたのですが、新型コロナウイルスが流行してきた割とはじめのほうから学校にも入れなくなってしまったので、部として活動はストップしている形になります。
――この自粛期間、部員同士ではコミュニケーションはどのように取っているのでしょうか。
清水:部員は15人程度なので、LINEのグループ内で基本的な伝達事項などのコミュニケーションを取っている形です。積極的にやりとりがある……というわけではないですが、後輩からトレーニングや食事のことで質問などあればもちろんしっかり返して悩みを解決するようにしているので、そういうコミュニケーションは取っていますね。
――なかなかこういう状況なので、それまでのようなトレーニングを続けることは難しいかと思いますし、モチベーションを保つのも簡単ではないのでは?
清水:そうですね。こういう時期でもあるので、今はとにかく「健康的に生きる」という強度でトレーニングをやっています。ダンベルはもともと家にあったので、自粛期間になってチンニングスタンドを買い足しました。上半身を中心に今できることをやっていくという感じなので、なかなか下半身は以前のようにはやれていないですね。ただ、部員の中にはケガをして無理しながらやっていた人もいたようなので、彼らにとってこの自粛期間は、しっかりと休養する良いタイミングになったのかなとは感じています。
――清水君自身のことで言えば、去年の関東学生大会ではフィジークで6位、ボディビルで10位と好成績を収めています。4年生が抜けたことを考えると、もし今年の秋に予定通り大会が開催されれば、さらに上位を目指せるチャンスだと思います。
清水:そうなのですが……実は、去年の大会後にケガをしてしまったのと、今年は学業を頑張りたいと思っている時期でもあるので、今のところは大会には出場しない方向なんです。もちろん、部の中にはボディビルやフィジークだけでなくパワーリフティングをやっている部員もいて彼らが出場する可能性もあるので、大会が開催されれば会場に応援に行きますよ。
――少し残念な気持ちもありますが、やはり部活動以外も含めての大学生活ですからね。
清水:今年は出場しない予定ではありますが、トレーニングは続けていきますし、また機会があれば大会に出られたらいいなとは思っています。もちろん来年に出場する可能性もゼロではありません。
――緊急事態宣言が5月に解除されましたが、今後は状況が変わっていきそうですか?
清水:他大学では大学での授業が再開されたりするところもあるかもしれませんが、うちの場合は、9月頃までは今のように入構禁止の状態が続くことになっています。なので、大学のジムに集まって活動するのはまだしばらくは厳しいかなという現状です。
――そのあたりは大学毎に方針が違うので難しいですね。
清水:とはいえ、やはり部活動は所属している本人たちが自らやりたいという気持ちが集まって活動するものなので、今後も主将だからといって僕から何かを押し付けるようにしたり、働きかけていったりするのは、自分の気質の問題もあるかと思いますがちょっと違うのかなって思っています。基本的にはメンバーの自主性に任せていきつつ、新入生も入部したいという人がいればもちろん歓迎です。数年前に積極的にそれなりの人数を集めたものの、結局あまりトレーニングをせずにやめてしまう人が多かったということもあったので、僕としては“来るもの拒まず、去る者追わず”というスタンスです。やる気がある子が集まって、しっかりと情報共有ができる部にしていければいいなと思っています。
取材・文/木村雄大
【学習院大ウェイトトレーニング部 SNSアカウント】
Twitter→@gakushuinweight
Instagram→gakushuin_weight