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シックスパックになるためのトレーニング方法はありますか?




これからボディビルを始める初心者から、大会出場もあるベテランまであらゆるボディビルダーの悩みに骨格筋のエキスパートであるバズーカ岡田先生に、ズバリきいてしまう連載企画。第11回は、シックスパックになるための練習方法について。

A. “山”と“谷”を同時に作る必要があります。

腹筋を割りたい場合、まず腹筋の“山”の部分を大きくする、筋肥大させるトレーニングと、体脂肪を落として“谷”のハッキリさせる努力を同時にする必要があります。「腹筋はキッチンで作られる」という言葉もあるくらいで、腹筋をやっているだけでは不十分なんです。脂肪を落とすためには、腹筋だけでなく脚や胸などの大きな筋肉を鍛えて代謝を上げるのが効果的。どうせジムに行くのなら、腹筋だけでなくほかの筋肉も鍛えるほうが効率よくシックスパックを作れます。

少しくらい脂肪が乗っていても、腹筋のかたちがわかるくらい“山”を大きくするためには、きちんと腹筋に効かせる動作ができているかを見直すことが大切です。腹筋もほかのパーツと同じように10回で限界になるくらいの負荷で3~5セット行なうのが一番効果があるのですが、10回で追い込むような負荷(重量)をかけると、股関節や腕、首などの力も使ってしまって、なかなか腹筋だけに負荷を集中させるのは難しい。それよりも、もう少し回数は多くなっても、きちんと腹筋だけで上体を丸める動作のほうが、腹筋そのものの仕事量は大きくなるんです。

© milatas – Fotolia

よく「腹筋は遅筋だから、回数を多くやっても効果がある」と言われますが、遅筋か否かよりも、高重量・低回数では腹筋そのものに効かせるのが難しいという意味で捉えたほうがいいかもしれません。きちんと腹筋に負荷がかかるかたちでオールアウト(もう1回もできないところまで追い込む)させる。それができれば、回数や負荷にこだわる必要はありません。

ボディビルダーの中には腹筋を600回やる人もいますし、クリスティアーノ・ロナウドは1000回やるそうです。それだけの回数をこなすのは、異常なほどのメンタルの強さが必要となりますが、そうやって回数をこなせる負荷だからこそ、腹筋に負荷が集中しているということもあるのかもしれませんね。

普通の人はそこまで回数をやるのは時間的にも負担が大きいですから、回数をこなす日と、ある程度負荷をかけて15回程度行なう日に分けてみるのも良い方法だと思います。どちらの場合でも、腹筋にしっかりと効かせる意識を持つことを忘れないでください。

※本記事は、2017年に公開した記事に加筆・修正を加えたものとなります

 


岡田隆(おかだ・たかし)

1980年、愛知県出身。日本体育大学准教授。JOC強化スタッフ(柔道)、柔道全日本男子チーム体力強化部門長。日本体育大学大学院体育学科研究科修了。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。自身もウエイトトレーニングの実践者として2014年にボディビルコンテストに初挑戦。デビュー戦となった東京オープン選手権大会70kg級で優勝を果たす。2016年には日本社会人選手権大会を制し、日本選手権大会にも出場。また、日本体育大学バーベルクラブの顧問を務めており、『第54回全日本学生ボディビル選手権』(2019年)では団体、個人全てにおいて優勝に導いた。骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌等多くのメディアで活躍中。『ビジネスパーソンのための筋肉革命 体と人生が変わる最強かつ最高のメソッド70』(KADOKAWA)、『マンガでわかる 脂肪だけを狙って落とす!除脂肪ダイエット』(ナツメ社)、『栄養で筋肉を仕上げる!無敵の筋トレ食』(ポプラ社)など著書多数。
岡田隆公式サイト
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