「家族みんなで減量します」 格闘美ボディFILE②【平田樹】




 

AbemaTVの『格闘代理戦争』3rdシーズンで優勝し、格闘技イベント『ONE Championship』のプロ契約を勝ち取った総合格闘家(MMAファイター)の平田樹選手。前回のトレーニング理論に続き、今回は食事面について語ってもらった。

――身体が以前よりも大きくなっているように見えるのですが、試合が決まってないと食事面は気を付けないタイプですか?

平田:気は遣わないですね。何でも食べちゃいますし、野菜が嫌いなのでそれ以外は食べます。味がしないですし、食べる時はめちゃドレッシングをかけて味が消されるように食べます。最悪、野菜ジュースは飲めるので、それでいいかなと(笑)。試合前は家では野菜しか出ないので、これ食わなきゃ死ぬと思ってたくさん食べるんですけどね。野菜炒めだと食べるんですけど、生野菜は難しいです。

――栄養面を考えることはないですか?

平田:とくに考えないのですが、肉、フルーツ、プロテインを食べるようにしています。焼き肉店に行ったら以前はカルビをたくさん食べていたのですが、最近は脂のない、ハラミを食べている時に自分はアスリートなんだなと思いますね(笑)。

――女子だとタピオカやケーキは食べない?

平田:最近、自分の中でタピオカのブームが終わっていて、以前は毎日飲んでいたのですが、今はそこまではいいかなと。ケーキは先日に両親の結婚記念日で食べたぐらいで、それ以外はあんまり食べないですね。アイスはチョコアイスは食べますが、以前よりは食べなくなりました。あと、最近はタンパク質の入っているオイコスヨーグルトを食べていて、いかにも身体に良さそうなのでコストコで大量に買ってきてそれを食べてダイエットしています。ヨーグルトは身体にいいですし、それにいっぱいジャムを入れて食べます。食べる時は8割ジャムで2割ヨーグルトになります。美味しいですよ。

――試合前に食事の取り方は変わってくると思いますが、MMAを数戦経験されて慣れました?

平田:慣れました。家の冷蔵庫の中身が全部変わって、お水、フルーツ、野菜、ささみ、豆腐、納豆しか入っていない時もあって、家族が協力してくれて家族みんなで減量して同じ食事を取り始めるんです。なので自分の試合が終わった途端に家族全員がリカバリーし始めるんですよ(笑)。

試合後のホテルでは、みんなで親の部屋に集まってお菓子パーティーをするのが凄く楽しいですね。それは、MMAに転向して代理戦争に出た頃からです。あの時は試合スパンが短く、試合終わった日だけみんなでめちゃくちゃ食べて減量する日を繰り返します。兄の試合が決まっても、それは家族みんなで合わせます。父が減量食を作っていて、野菜の上に豚肉を乗せたりしますね。

――どういうきっかけで、そういうことを始めたのでしょう?

平田:みんな気を遣ってくれるから自然にでしょうか。うちは4人もいて、冷蔵庫に何かかしら入っていたら、『これ誰の?』ってなりますから。

――家族みんなが仲良いんですね。

平田:そうですね。ちなみに一番リカバリー率が凄いのは母で、お前選手か!?と思ってしまうぐらい試合後は食べるんです。

――お兄さんと平田選手の試合が続くようだったら両親も大変では?

平田:うちらが見ていない間に食べているんでしょうか(笑)。

――減量が終わってからは絶対に食べるものはありますか?

平田:計量が終わった瞬間、何を飲むのではなく速攻お湯を沸かしてペヤングの焼きそばを食べるようにしていて、もうルーティンになっています。何でだろう? ペヤングの焼きそばが凄く食べたくなるんですよね。それも代理戦争の時からで、大盛りのギガマックスというやつにマヨネーズをたくさんかけて食べると無敵になった気がするんですよね。それを食べてから寝て、翌日起きたら超むくんでます(笑)。試合の時にむくんでいたらペヤングのせいだと思って下さい。今、主戦場にしているONEの大会は海外での試合ばかりなので、その時は必ず5個ぐらいペヤング、チンするご飯を持っていくようにします。

――他のメーカーの焼きそばではダメなんですか?

平田:ダメです。ペヤングが一番美味しいんです。

――試合当日の朝は、何を食べますか?

平田:ここでもペヤングを食べてお菓子、フルーツですね。兄はチョコレート、ゼリーを食べていて健康的です。兄は私のルーティンに呆れてきます。

――試合前に疲労回復や免疫力アップ、血流改善、細胞の活性化などが期待されるうなぎを食べる選手はいますが、そうではないんですね?

平田:あれはなぜでしょう。私はないですね。これは書いといて下さい。うなぎなんかじゃ勝てないぞと。

――無敗だけに、やたらと説得力がありますね。試合中にもたれることはない?

平田:この前の試合の時は3時間前に食べて、さすがにやばいと思ったのですが、全然大丈夫で全て吸収されました。周りからはおかゆ、みそ汁などリカバリー食を変えたらもっと身体が動くとは言われるのですが、ルーティンを変えると負ける気がするので私はそうは思わないので一度も試したことはありません。おかゆなどでお腹いっぱいになったらもったいないと思いませんか? 自分の好きな物を好きなだけ食べることにしいています。

――前日計量後の飲み物にこだわりは?

平田:普段は水やお茶を飲むのですが、そういう時は糖分を入れた方がいいのかなと思ってコーラ、スプライトやミルクティー、コーヒー牛乳を飲みます。

――炭酸系の飲み物は疲労が早くなるとのことで飲まないようにしているスポーツ選手は多いですが、気にならない?

平田:聞いたことがないので、とくに気にしていません。そういうものを摂取することで思いっきり試合ができる感じがするんですよね。

――柔道時代もそう?

平田:当時は試合前には健康的でゼリー、オレンジジュース、チョコを食べていたのですが、調子は悪かった記憶があります。身体が思ったより動かず、今の方が全力で闘える気がします。

 

第3回に続く。次回は、食事面で注意していること。

取材&撮影・安村発

K-Clannホームページ

 

平田 樹(ひらた・いつき)
1999年8月24日、東京都出身。K-Clann所属。MMAファイター。小学1年生の時に柔道を習い始め、高校時代に創志学園柔道部でインターハイに出場。高校卒業後、横田一則が主宰する総合格闘ジム『K-Clann』の門を叩いた。AbemaTVの『格闘代理戦争』3rdシーズンに出演して、3連続一本勝ちで優勝賞金300万円とONE Championshipのプロ契約を勝ち取った。マンガ『ドラゴンボール』のキャラクター『人造人間18号』のコスプレをして、大きな注目を集めた。