「食べない」はNG! 栄養面から見たダイエットを成功させる11のヒント




サプリメント実践的活用のスペシャリストである桑原弘樹さんが、サプリや栄養に関する疑問を解決する連載。第30回は、ダイエットをする際のポイントを紹介します。

■流行の糖質制限か、王道の脂質カットか

ダイエットは、女性にとって永遠のテーマと言えます。また、生活習慣病の予防など、今や男性にとっても身近なものでしょう。

世の中にはいろいろなダイエットのノウハウがあふれていますが、まず単に食べないというスタイルのダイエットは避けるべきでしょう。体重は減っても筋肉を犠牲にすることになりますし、代謝も落ちて見映えもよくありません。

ダイエットの方法を山登りに例えれば、いくつかの登山ルートがある山登りに似ています。流行の糖質制限もあれば、王道の脂質カットもあります。いずれにしても、摂取カロリーと消費カロリーのバランスの中で、消費のほうを大きくしていくことが重要です。

下にいくつかのポイントを挙げますので、参考にしていただければ幸いです。

・朝食を含めた午前中の栄養素の充足度を高める

・食の要素のみでなく、トレーニングの要素を強化して消費エネルギーを増やす

・夕食のボリュームを抑えて、極力空腹に近い状態で睡眠に入る

・カタボリック(筋肉が分解されてエネルギーとして利用されてしまう状態)にならないようにするため、就寝前、起床時、トレーニング後などにグルタミンを摂取する

・トレーニング中の血中アミノ酸濃度、とくにBCAA濃度を高くする

・トレーニング直後のゴールデンタイムはしっかりと栄養素を補充する

・体重、もしくは体脂肪が落ちている間はそのままの状態で進めて、あまり内容を変えないようにする

・体重が停滞しはじめたら次の手を打つようにする。例:ファットバーナー系のサプリメントを使う、有酸素運動を取り入れる、夜の糖質カットを始める等

・停滞したからといって、いろいろな人の意見を取り入れすぎないようにする。ひとりのアドバイスを聞いたら、当面はその人のアドバイスのみで進めていく

・スタート時にすべての方法を投入しないようにする。糖質もカット、脂質もカット、有酸素もする、ファットバーナー系のサプリメントも飲むというように、一つひとつは正しくても、それを一度に最初から全部は取り入れないようにする

・定期的にチートデイ(チート食)を取り入れて、代謝を高めて心身に安心感を与えてやる

いかがでしょうか。比較的簡単なものもあれば、人によっては難しいものもあるかもしれません。

ぜひ試してみてください。


桑原弘樹(くわばら・ひろき)
1961年4月6日生まれ。1984年立教大学を卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。開発、経営企画などを経て、サプリメント事業を立ち上げ、16年以上にわたってスポーツサプリメントの企画・開発に携わる。現在は桑原塾を主宰。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム開発担当)。また、国内外で活躍する数多くのトップアスリートに対して、サプリメント活用を取り入れた独自のコンディショニング指導を行ない、Tarzan(マガジンハウス)など各種スポーツ誌の企画監修や執筆、幅広いテーマでの講演会など多方面で活躍中。著書に「サプリメントまるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)、「私は15キロ痩せるのも太るのも簡単だ!クワバラ式体重管理メソッド」(講談社)、「サプリメント健康バイブル」(学研)などがある。プロフィール写真のタンクトップにある300/365の文字は、年間365日あるうち300回のワークアウトを推奨した活動の総称となっている。300日ではなく300回であることがポイントで、1日2回のワークアウトでも可。決して低くはないハードルだが、あえて高めの目標設定をすることで肉体の進化が約束されると桑原塾は考え、実践している。