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アジャスタブルダンベルを開発した人は神様だと思う【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第137回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか?

 

10月も半ばになり、クリスマスが近づいてきました。息子が幼稚園児だった頃、「サンタさんに何を頼むの?」と聞いたら、「パパには内緒。サンタさんだけに教えるから」と言われて焦ったことがあります。父に教えてくれなければ、サンタさんからのプレゼントは届かんのだよ。

 

さて、子どもにとってクリスマスプレゼントは嬉しいものですが、自分がどうだったかと思い出してみると、物欲のない子だったと思います。あれも欲しい、これも欲しいと一つに絞ることに悩むのではなく、むしろ欲しいものがなくて悩んだ記憶があります。それは今も変わらず、何かに惹かれて「これが欲しい!」と思うことはほとんどありません。生活に必要なものがあれば十分で、強いて欲しいものと聞かれたら「時間」と答えてしまいます。

 

そんな私がコロナ自粛期間でジムに行けないときに、猛烈に欲しいと思ったものがありました。ダイヤルを回して重量を変えられる、アジャスタブル(可変式)ダンベルです。これを開発した人は神様なんじゃないかと思うくらいの優れものですよね。

 

 

アジャスタブルダンベルには、いくつものメリットがあります。まずは何より場所を取らないこと。大手のジムではダンベルは大量にそろっています。1㎏~10㎏までは1㎏刻みで、12㎏からは2㎏刻みで50㎏くらいまでの重量があります。これだけの量があると、ダンベル置き場だけでかなりのスペースを必要とします。一方、アジャスタブルダンベルはダイヤルを回すことで何段階にも重さを調整できるので、一つでダンベル15個分くらいの役割を果たします。場所的には台座を置くスペースさえ確保できればOK。自粛期間中は家で使うことを考えていたため、スペース問題は極めて重要な課題でした。

 

また、扱える重量の範囲が広いことも大きなメリットです。たとえば2.5㎏~24㎏の15段階可変式のものを購入したとすると、家族で自分に合った重量をそれぞれが使用することができます。私はジムと同じように14~18㎏を使用し、肉体的に発展途上の息子はケガをしないように10㎏くらい。妻や娘は一番軽い2.5㎏を使用…というように、みんなで利用できるのです。

 

このアジャスタブルダンベルが開発される以前は、家庭でダンベルを購入してトレーニングするとなると、ピンポイントで重さを選んで買う必要がありました。小学生の頃、3㎏と5㎏のダンベルを買ってもらって鍛えていましたが、中学生になると物足りなくなって使わなくなってしまいました。使わなくなったダンベルは扱いに困ります。可変式ならば、こうしたムダがないのです。これは本当に優れものです。

 

2つ購入すれば重さを変えながらいろいろな種目をできるので、ジムに行けなくてもトレーニングができると思っていました。その後、ジムが再開になったため未購入のままですが、今年のクリスマスプレゼントで何が欲しいかと聞かれたら、「アジャスタブルダンベル」と答えます。サンタさん、よろしくお願いします。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。