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【手・腕のケア#3】冬に多い‟ばね指”に注意!

近年は暖冬傾向が続き、昨年(2019~20)の冬は記録的な暖冬でした。一転して、今年は寒さが厳しくなる可能性もあると言われていますが、果たしてどうでしょうか。

いよいよ本格的な冬が訪れようとするこの時期になると、心配なのが新型コロナウイルスの再活性化。実際、北海道や大都市圏を中心に全国で連日、新規感染者確認が続いています。この原稿を書いている11月13日時点の報道によると、「新型コロナウイルスの感染者数は13日、全国で1694人が確認された。1日当たりの感染者数は12日の1653人を超え、2日連続で過去最多を更新した」とありましたが、まだまだ心休まる日々までの道のりは遠そうです。

一方、コンディショングセラピストの立場から冬に頻繁、悪化しやすい体の変調を、とくに手・腕に注目してみると、 “ばね指”という症状が挙げられます。

ばね指(弾発指=だんぱつし)とは、手の使い過ぎが原因で起こる「指の腱鞘炎」と言われ、指の腱鞘に炎症(=腱鞘炎)が発生することによって、腱の滑りが悪くなり握った手を開きにくくなるという症状を引き起こします。すなわち、しっくりとはいかないけれど握れるには握れる。ところが、握った手を開こうする際、途中で引っ掛かりが生じ、それでもと、そこからさらに力を入れて開こうとすると、‟カクン”とタガが外れるように指が伸びる。まるでばねのように跳ねて戻ることから「ばね指」と言われているというわけです。

普段から手や指をよく使っている人——例えば、PCのキーボードやマウスの操作、ゴルフやテニスなどの手を使うスポーツ、ピアノなどの指を酷使する楽器の演奏など——に多いと言われています。加えて冬になると、冷えによる血行不良によって、さらにその症状が促進されやすくなるのです。

手のひら側の指の付け根に痛みを感じる人が多く、私の治療院には、寒さを運んでくるこの時期になると、とくにゴルフ愛好者の方々が悩みを抱えて訪れるケースが少なくありません。10~11月は、気候的にもゴルフをするにはもってこいの季節ですが、一方でウオームアップもそこそこに、いきなりプレーすると悪化しやすい時期でもあるということを忘れてはいけません。

もちろん、PCを扱っている人の場合も、普段から手や指を酷使しているわけですから侮るべからず。たとえ痛みはなくても、仕事の合間にグーパーを繰り返したり、手のひら(写真1)やばね指の間接的要因となる前腕の張り(写真2)を解いてあげたり、指先のマッサージ(写真3~5)に努めておくことが大切です。指先には沢山の効果的なツボ(経穴)があります。

【写真1】
【写真2】
【写真3】
【写真4】
【写真5】

ケアのポイントは、前腕は肘と手首の中間あたりを、痛気持ちいいくらいの感覚で手のほうに向かって押していくこと。また、指先のマッサージは小指から順番に一本一本、丁寧に解きほぐしていくことです。

その際には、指先を縦につまむのではなく、写真のように横につまんで優しく‟ぐりぐり”するのがより効果的(効果的なツボ=経穴は爪の横にある)。ただし、物をつかむ頻度の多い親指のみは、指先に加え、節を一つ越えた付け根に近い部位もしっかりケアしてあげましょう(写真5)。指先をマッサージするだけでも、体がポカポカしてくるはずです。

山本康子(やまもと・やすこ)

鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、コンディショニングセラピスト。施術キャリアは30年。日本代表チームのトレーナーとしてトップアスリートのボディコンディショニングを手掛けてきた。その間、約6年に渡り外国人トレーナーと共にヨーロッパなど各地を転戦した経験によって、日本にはないスピリットを強く感じ、施術テクニックはもちろんのこと、人として現在もなお進化すべく努力を続けている。2004年に、アー・ドライ治療院、2013年に筋膜リリース専門のスカンディックケアを開業。施術者の育成と労働環境整備にも力を注ぐ。

アードライ治療院&スカンディックケア
162-0056 新宿区若松町9-9パークホームズ2F
TEL:03-3341-1773
Mail:info@scandiccare.jp
公式HP

取材/光成耕司