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まだいけるのにやめたことは、人生の中で1セットたりともない【ジュラシック木澤のトレーニング哲学vol.02】

なぜ人はトレーニングを行うのか?日本を代表するボディビルダーの1人、“ジュラシック木澤”こと木澤大佑さんに尋ねる本連載「ジュラシック木澤のトレーニング哲学」。連載第2回目は、トレーニングに臨むメンタルについて。
●第1回は→こちらから

――2020年7月7日、『ジュラシック木澤チャンネル』を立ち上げました。初期の頃に、トレーニングについて、「自分に辛いこと、負荷を与えて成長するためのもの」という趣旨のことを述べられています。

木澤 常に自分に何か辛いことを課すことで、戒めというのも何ですが、人間的な成長に繋がると思うんです。逃げ出そうとする自分も勿論いるんですけれど、そこを絶対負けずにやり切るというところが成長になってくる。体の成長でもあるし、メンタルの成長でもある。トレーニングが終わった後に「ああ、もう1回できたな、もう1回いけるのにやめてしまった」ということは、人生の中で1セットたりともないです。追い込まなくてもいい、みたいな考えがないですね。

――それはトレーニング始めた初期の頃から?

木澤 そうですね。何も情報がない時代に家でトレーニングを始めたのですが、どうやったら筋肉がつくのか考えた時、筋肉にとってとことん辛いことをやっていけば、絶対成長するだろうと思ったんですよね。それは、追い込むことだと思ったんです。余力が残っていたら、辛くないですから。ボリュームは勿論ですけど、とにかく1セットの中でどれだけねちっこく最後まで全力を出し切るか。それにボリュームをかけての仕事量ですよね。

――初心者の頃からメンタルが強かったのですね。当時は、学校の部活動が、半ば義務のような時代たったと思います。教育的な価値や精神面の成長が部活動に期待され、やめてはいけないもの、やり切るべきものとされていました。

木澤 僕は人に「あと何回やれ、あと何回やれ」と言われるのが大嫌いなんですよ。そうなると、やめたくなっちゃうんです。「良くそんな追い込めるね」って言われるんですけど、いつでも自分でやめられるじゃないですか。だから追い込みやすいんですよ。「これあと10回絶対やらないと罰があるぞ」みたいなことを言われると、なんか急にやる気なくなるんですけど、自分で「もう1回やってやろう!」っていうのは、いつでもやめられるという安全の下でやっていることなので、追い込むことというのは、僕にとって全然凄いことでもなんでもない。「こんなのいつでもやめられるんだから、もう1回やっちゃえばいいじゃん!」という感じですよね。だから、例えば命綱なしで限界を求めるロッククライミングをしている人達って、信じられないぐらい凄い方々だと思いますね。ああいう追い込み方って、僕には絶対できないです。一瞬で命落とすわけじゃないですか。トレーニングなんて、めちゃめちゃ辛いですけど、これ1回やったところで死ぬわけじゃないし、別に潰れたらいいじゃんっていう安全の下でやっているので、追い込むことに恐怖感とか、そんなの全くないですよね。でも、だからこそ追い込めるのかなって思います。

――ダンベルやバーベルをラックなどに戻す際、音を立てないようにしているそうですね。精神的な部分を重視しているように思います。

木澤 そうですね、トレーニングバカにはなりたくないですね。筋肉バカには。トレーニングを通して体をつくりたい、勿論筋肉欲しいですけど、それだけじゃないなっていうのはありますよね。今、立場的にトレーナーでもありますし、情報発信する側でもあるので、模範にならないといけないというのはありますね。ひとりでトレーニングしていても、音を立てずにやっていますし、体に染みついています。そーっと置くことで最後まで力を抜かないから、筋肉に負荷がかかるじゃないですか。そういう面でも絶対いいと思うんですよね。

――そうしたお話を聞いていると、山伏の行じゃないですけど、精神面の鍛錬と行った要素も感じます。

木澤 ありますね。それで凄く成長できたなっていう感覚はありますよね。

――何かの追求という意味で、スポーツに限らず、誰か共感するような人はいますか?

木澤 いわゆる職人と呼ばれる人達って、みんなこういうイメージなのかなと思います。技術だけじゃなくて、例えば道具を大切にするとか、関わる全てのものに対して感謝じゃないですけど。ストイックな人。臨機応変にストイックさが欲しいですけどね、全てにガチガチじゃなくて。

取材・文/木村卓二 写真/木村雄大

木澤大祐(きざわ・だいすけ)
1975年1月9日生。20代から30代にかけての約15年間、肉体労働とトレーニングの両立という過酷な日々を過ごす。日本屈指の筋量を誇るバルク派ビルダーとしての地位を築き、現在はJURASSIC ACADEMY代表。ニックネームは「ジュラシック木澤」。
【主な競技戦歴】
2004年ジャパンオープン選手権優勝
2007年・2019年日本選手権4位
2014年・2015年・2019年日本クラス別選手権85kg級優勝
【JURASSIC ACADEMY】
~「Training For a Better Life !」身体を変えてワクワクする人生を! ~

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