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おやつ(間食)は食べるべき? ガマンするべき?【桑原弘樹の栄養LOVE】




サプリメント実践的活用のスペシャリストである桑原弘樹さんが、サプリや栄養や肉体に関する疑問を解決する連載。第71回は、食事と食事の合間に飲食を摂るべきか否か、という疑問について。

■内容を把握した「補食」ならOK

減量期なのか増量期なのかにもよりますし、何よりおやつの内容にもよるので一概に是非は決められませんが、無意識のおやつは避けなくてはいけません。ただし、しっかりと内容を把握した間食は、増量のみならず減量にも活用できますのでおすすめと言えます。

例えば、血中のアミノ酸濃度は筋肥大にとって有効ですし、減量期のカタボリック(筋肉の分解)を防ぐためにも有効ですが、そのためには3度の食事でのタンパク質の摂取以外に、間食としてタンパク質やアミノ酸を取り入れていくと効果的です。プロテインやアミノ酸を飲むという方法はもちろん有効ですが、間食として何かを食べるのは正しいと言えます。

また増量期には摂取カロリーを増やす必要がありますが、胃腸のキャパを超えた食べ方は必ずしもうまくいきません。仮に体重が増えたとしても、脂肪の比率が高まってしまうからです。それ以外にも、中性脂肪やLDLコレステロールといった指標が悪化してしまいます。

そこで、一度の食事は腹八分目にしておいて、間食を取り入れトータルの摂取カロリーを増やしてやることで、より効率よく体にも負担が少なく増量が行なえます。サプリメントとしてはMRP(ミールリプレイスメント)がその用途にピッタリですが、例えばプロテインがあれば、バナナ1本+プロテイン、おにぎり+プロテイン、場合によってはちょっとしたお菓子+プロテインといった組み合わせでも対応が可能です。プロテインには、お菓子をミールリプレイスメントに変えてしまう力があるのですね。

ちなみに、間食を活用してトータルの摂取カロリーや栄養素を増やす場合を、補食というように呼んでいます。単に嗜好のためのおやつも、リラックスしたり血糖値を上げたりと意義はありますが、無意識のまま食べ続けることがないようにはしておきたいですね。


桑原弘樹(くわばら・ひろき)
1961年4月6日生まれ。1984年立教大学を卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。開発、経営企画などを経て、サプリメント事業を立ち上げ、16年以上にわたってスポーツサプリメントの企画・開発に携わる。現在は桑原塾を主宰。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム開発担当)。また、国内外で活躍する数多くのトップアスリートに対して、サプリメント活用を取り入れた独自のコンディショニング指導を行ない、Tarzan(マガジンハウス)など各種スポーツ誌の企画監修や執筆、幅広いテーマでの講演会など多方面で活躍中。著書に「サプリメントまるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)、「私は15キロ痩せるのも太るのも簡単だ!クワバラ式体重管理メソッド」(講談社)、「サプリメント健康バイブル」(学研)などがある。プロフィール写真のタンクトップにある300/365の文字は、年間365日あるうち300回のワークアウトを推奨した活動の総称となっている。300日ではなく300回であることがポイントで、1日2回のワークアウトでも可。決して低くはないハードルだが、あえて高めの目標設定をすることで肉体の進化が約束されると桑原塾は考え、実践している。