自分は睡眠をとても大事にしています。普段は最低でも8時間は睡眠時間をとるように意識しています。夜の練習が遅いときは食事をしてお風呂に入ると、寝るのが2時、3時となってしまったり、朝練が8時からあるときは早起きしたりと、睡眠時間を確保するのは簡単ではありません。こうした練習の影響で睡眠時間が短くなるのは仕方ないとして、遊びに行って寝るのが遅くなったり、DVDを長い時間見てしまったりとか、そういうことで睡眠時間を削らないようには気をつけています。
学生時代は夜ふかしをすることもあり、寝不足で練習をすることもありました。しっかり寝ても眠いのに、寝なければ眠いのは当然で、一日中体調不良が続きます。それでは効率のよい練習ができず、一日を無駄にしてしまうので、睡眠を大事にしています。自分に必要のないことはやらないというスタンスと言いますか、そんなに人付き合いをしません(笑)。柔道部時代も飲み会に誘われても、ここで飲み会に行くメリットと早く帰って明日に備えるメリットを天秤にかけて、帰って寝るメリットを取っていました。
ただ、自分はあまり寝つきのいいタイプではありません。布団に入ってもなかなか眠れないこともあります。そんな自分が寝る前の一つのルーティンにしているのが半身浴です。シャワーだけでは一日がリセットされないので、必ず半身浴をします。帰りが遅くて早く寝たいときは20~30分。通常時は1時間くらい半身浴をしながら動画を見たり、スマホをいじったりしています。
試合の前日も眠れないことが結構あって、一睡もできなかったこともあります。でも、それはあまり気にしていません。周りにもそういう人はいて、「眠れなくてパフォーマンスが変わったことはない」と言っていました。実際、試合のときは集中しているし、試合時間は何分間かだけなので、眠れなかったら眠れなかったでいいと割り切っています。競技をやっている方は、大事な試合前はしっかり寝たいと思うかもしれませんが、眠れなくても大丈夫です。それくらいの気持ちでいたほうがいいでしょう。
自分の中で「これをしないと絶対に眠れない」という決まりごとが一つだけあります。それはTシャツをズボンにインすることです(笑)。お腹にTシャツをインしないと眠れません。お腹を冷やさないというのもありますが、小さい頃からの習慣なのでシャツはインしないと気持ち悪くて眠れないんです。
寝るときだけでなく、家にいるときはいつもインです。外でTシャツインはちょっと恥ずかしいので出していますが、外でも何か上に羽織るものがあるときは、中のシャツはインしています(笑)。練習のときも基本はインですが、みんなで写真を撮るときだけ見栄えを気にして出すようにしています。
基本的にシャツはインでズボンの位置は高め。これが自分のスタイルです。柔道着の帯の位置も高めです。後輩がメッチャ高い位置で帯を締めて「先輩のマネです」と言ってきたり、「帯の位置が高いから弱そう」とバカにされたりしていました(笑)。柔道界では帯は低い位置のほうがかっこいいという風潮があるのですが、自分は高めです。帯もズボンもおへその上くらいがちょうどいい。下のほうにあると気持ち悪いんですよね。
なんの話をしているのかわからなくなってきたので、今回はここまでにしましょう。皆さんも寝るときはシャツをズボンにインしてください。快適な睡眠はシャツインから始まります。
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渡辺華奈(わたなべ・かな)
1988年8月21日、東京都出身。7歳から柔道を始め、高校ではインターハイ2位、アジアジュニア優勝などの実績を残し、東海大進学後、1年時に全日本ジュニア優勝を飾る。卒業後、JR東日本へ入社し、オリンピックを目指して競技を続けた。2017年に同社を退社し、格闘家に転身。同年12月3日にデビューを勝利で飾ると29日にはRIZIN初参戦で実力者杉山しずかに勝利。MMAデビューから無敗の快進撃を続けている。2021年よりアメリカ格闘技団体「ベラトール」に参戦している。所属はFIGHTER’S FLOW