ジムに行ったら何をすればいいですか?【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第183回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか?

 

トレーニング初心者の方と会話をすると、必ず聞かれる質問があります。それは「ジムに行ったら何をすればいいですか?」というもの。よく聞かれる質問であり、何かいいアドバイスをしたいのですが、ザックリしすぎていて返答が難しいというのが本音です。

 

ダイエットしたい、腕を太くしたい、腹筋を割りたい、体力をつけたい、姿勢を良くしたい……ジムに通う目的が何なのかによってオススメは変わってきますが、今回はジム通い初心者の方向けに、私なりのアドバイスを思いつくまま書き記していきたいと思います。

 

まず、「初めてジムに行くんです!」という方にアドバイスをするとしたら、一番言いたいのは「全部のマシンを使ってみましょう」ということです。家でできる自重トレーニングと違い、ジムに行けばたくさんのマシンがあります。せっかくジムに行くならマシンを使わない手はありません。

 

 

使い方がわからなくてもインストラクターの方が教えてくれるので心配はありません。どのマシンはどこの筋肉に効果があるのか?など難しいことは考えず、まずは手当たり次第にマシンを使ってみること。やり方がわかればトレーニングが楽しくなったり、好きな種目ができたりと、気持ちにも前向きな変化が生まれると思います。

 

全部のマシンを使う理由は他にもあります。初心者の方は体がトレーニング慣れしていないので、まずは分割法など考えず全身に刺激を入れる必要があるからです。最初は強い負荷をかけることもできないと思うので、分割することなく全身を鍛えてもすぐに回復するので問題ありません。1セット10回できる重量で3セットくらいを目安にやってみると良いでしょう。

 

回数に関しては筋力と筋量をバランス良く伸ばすためには、7~8回くらいギリギリできる重さで行なうのが良いと言われます。ただし、これはベテラントレーニーやボディビルなどの競技者の多くがやっていることで、初心者の方はそれに合わせる必要はないと思います。フォームを身につける意味でも回数は必要ですし、キリの良い数字という意味でも1セットの回数は10回をオススメしたいです。

 

ベンチプレスやスクワットなどのフリーウエイトへの憧れをもってジム通いを始めたという方の場合、マシンはちょっと……と思うかもしれません。しかし、慣れないうちからフリーウエイトに取り組むのはケガの危険もあるので、これはあまりオススメできません(フリーウエイトをやるならパーソナルトレーナーをつけましょう)。筋肉をつけるという目的ならマシンだけでも十分に成果を上げることはできます。

 

全部のマシンで全身のトレーニングに慣れたら次はどうするか? 個人的にオススメしたいのは腕と腹を鍛えることです。二頭筋や三頭筋、あるいは腹筋は比較的効果が出やすく、なおかつ見た目的にも目立ちます。「力こぶが盛り上がってきた」あるいは「腹筋に線が入ってきた」と目に見える成果が表れるとやる気もアップします。大きい筋肉を攻めることはもちろん大事ですが、個人的には初心者の方は手っ取り早く成果を出して、モチベーションを上げることも大事だと思っています。

 

というわけで、今後「ジムに行ったら何をやればいいですか?」と聞かれたときは、「マシンを全部」と答えることにします。初心者の方は「わからないからやらない」ではなく、いろいろやってみて、自分に合うものを見つけてみましょう。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。