栄養的にナスやモヤシは食べる意味がない?【桑原弘樹の栄養LOVE】




サプリメント実践的活用のスペシャリストである桑原弘樹さんが、サプリや栄養や肉体に関する疑問を解決する連載。第152回は、「ほとんど栄養がない」と言われることもあるナスやモヤシについて。

■現代に向いた食材という捉え方もできる

たしかに、ナスはともかくモヤシに関しては給料日前の家計が苦しい時の救世主のような印象がありますね。「もやしっ子」という言葉も、色白でひ弱な栄養の足りない子というイメージですし、モヤシ自体の色や見た目も決して力強さは感じませんから、そのまま栄養価的にも意味がないという感じになるのかもしれません。ナスもモヤシもどちらも90%以上が水分なので、そもそもカロリーがほとんどないという点が低栄養価という印象につながっているのではないでしょうか。果物で言えば、梨などもその雰囲気です。

しかしカロリーはともかく、栄養価がないわけではありません。どちらも食物繊維はそれなりに含まれていますし、カリウムなどもしっかりと入っています。ナスに関してはあの紫の色(色素)はポリフェノールですので、私の持論でもある「色の濃い野菜には意味がある(笑)」のひとつとも言えます。ただ、どちらもそもそもほとんど水分という中で、栄養素が豊富というレベルにはないと言えます。

でも今この飽食の時代で、カロリーオフや糖質ゼロといった商品がもてはやされていて、それも本来の栄養という観点からすれば意味のない商品になってしまうはずです。自然の食材で、不要なカロリーを摂ることなく満腹感が得られ、豊富とまではいかずとも食物繊維、カリウム、ビタミンも含まれているのですから、むしろ現代により向いた食材といった捉え方もできるのではないでしょうか。何よりも食材としておいしければ、それだけでも価値だと思います。

話は逸れますが、モヤシはひ弱といったようなイメージがあるかもしれませんが、同じくほとんど水分のナスに関しては、「成す」といった語呂合わせから縁起のよい野菜というイメージもあり、初夢のNo.3にまで取り上げられています。モヤシは年中食べることができて値段の優等生ですが、一方のナスは夏野菜ということですが秋ナスもおいしさの表現として使われますから、主に夏~秋の限定野菜という違いもありますね。


桑原弘樹(くわばら・ひろき)
1961年4月6日生まれ。1984年立教大学を卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。開発、経営企画などを経て、サプリメント事業を立ち上げ、16年以上にわたってスポーツサプリメントの企画・開発に携わる。現在は桑原塾を主宰。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム開発担当)。また、国内外で活躍する数多くのトップアスリートに対して、サプリメント活用を取り入れた独自のコンディショニング指導を行ない、Tarzan(マガジンハウス)など各種スポーツ誌の企画監修や執筆、幅広いテーマでの講演会など多方面で活躍中。著書に「サプリメントまるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)、「私は15キロ痩せるのも太るのも簡単だ!クワバラ式体重管理メソッド」(講談社)、「サプリメント健康バイブル」(学研)などがある。プロフィール写真のタンクトップにある300/365の文字は、年間365日あるうち300回のワークアウトを推奨した活動の総称となっている。300日ではなく300回であることがポイントで、1日2回のワークアウトでも可。決して低くはないハードルだが、あえて高めの目標設定をすることで肉体の進化が約束されると桑原塾は考え、実践している。