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パーソナルトレーナー百人斬られ(仮)Vol.3 大長武史(大長道場/ゴールドジムサウス東京ANNEX)後編【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第211回】

VITUP!編集長・佐久間が全国のパーソナルトレーナーさんを巡っていく「パーソナルトレーナー百人斬られ(仮)」。ゴールドジムサウス東京ANNEXを中心に活動している大長武史さんの後編です。今回はトレーニング編。トレーニングを始めるうえで必要な「身体条件」を整えてもらいました。

パーソナルトレーナーであり、治療術家でもある大長さんが大事にしているのが、良いトレーニングができる体の条件をつくっていくこと。フォームやメニューにいく前段階として不可欠な「身体条件」を整えるうえで、私の体の状態をチェックしてもらいました。

 

まずはうつ伏せになって体をチェックしていきます。背骨の歪み、肩甲骨と背骨の距離、骨盤の高さ、ヒザの曲がり方を順番にチェックします。

背骨は腰のあたりが泳いでいるとのこと
甲骨と背骨の距離は右のほうが狭い
骨盤の高さは左が高め

 

ヒザを曲げると左が硬いのがわかる

続いては仰向けになってヒザを4の字に曲げて床とヒザの距離をチェック。下半身のチェックの後には両腕を上に伸ばして、伸び具合を見ます。

ヒザを曲げて床との距離をチェック(左右)。右がやや硬め
腕を上げていくと左手のほうが伸びない

今度は立ち上がってバランスのチェックです。持ち上げて上虚下実(じょうきょかじつ)を見ていきます。この上虚下実はみぞおちが緩んで丹田が充実し満ちている状態のことで、体が整体であるかのチェックです。整体であれば重心が下がっているので、持ち上げた時にずっしりとした重さがあり、整体になっていない、つまり不整体ならば、体が軽く、簡単に持ち上がります。

上虚下実になっていない不整体のため体は軽い

 

手を前で組んだ上から力をかけてもらい、続いて後ろで組んだ状態で上から力をかけてもらい、そのバランスを調べます。前で組んだ時のほうがバランスが良く、後ろだとややバランスが悪いことがわかります。

前で手を組んだ上から力をかける
後ろで手を組んだ上から力をかける

 

今度はダブルバイセップスの姿勢から片脚立ち。上から体重をかけてもらってバランスをチェックします。左側が弱いことがわかりました。

左右両方チェックします

 

そして、前屈、後屈をして体の柔らかさを確認します。

前屈は指先が床につくくらい
後屈で体の反り具合をチェック

 

最後の確認は左腕を縦に5回動かして、右腕を横に5回動かします。これは体の状態を見て、内司先生の縦巻き横巻き理論を使い見立てが正しいか確認しているとのこと。

左は縦に動かす
右は横に動かす

 

体の状態を一通り見たところで、「身体条件」を整える作業に入ります。「左が弱かったので右から押しますから寸劇のように倒れてください」と大長さん。頭の中は「?」マークだらけですが、言われるがままに大きく倒れてみます。

右から押してもらう
左に大きく倒れる

 

左に倒れる動作を2回続けて行ないます。これをした後、最初にやったように体をチェックしていくと、歪みが改善されているのです。左が硬かった足、伸びていなかった左腕も伸びて手がしっかり合います。

足はほぼ揃っている
両腕とも上に伸びて手のひらを合わせられる

 

一番変化を実感できたのは前屈です。前屈する前から最初よりも倒せそうだなという感覚があり、実際にやってみると、何もしていない時は指先を床につけるのが精一杯だったのが、指の第二関節までつけられるくらい柔らかくなっています。後屈も体を反る苦しさは感じません。そして上虚下実の状態になったため、持ち上げてもらう際も体にずっしりとした重さがあるような実感があります。

だいぶ柔らかくなった前屈
上虚下実の状態になると体にずっしり感が

 

何が起きたのかわからないので、大長さんに説明してもらいました。

 

「普段のジムではこんなことはしません。体のことを知っていると、これだけ変わるというのを体験してもらいたかったのです。人間は二脚ですけど、カメラを立てる時は二脚ではなくて三脚ですよね。二本脚で立っているということは、人間は頑張っているんです。二本脚で立つのは大変だから、本当は倒れたいんです。佐久間さんは左側が弱かったので、左側に倒れたい。それを倒れる動作をして欲求を満たしてあげたことによって、体が満足し身体条件が整ったということです。ちなみに人間の三本目の脚は、野口整体的に言えば“氣”なんです。だから気を失うと倒れてしまうのです」

 

寸劇のように左に大きく倒れた動作によって、体の欲求を満たし、自然と身体条件が整ったというわけです。ただし、こうしたデモンストレーションのようなことは実際のパーソナル指導では行なっていないとのこと。通常はストレッチで筋肉にアプローチする方法もあるそうです。

 

事前に体のチェックをしてもらっているため、正しい順序でストレッチをすると、体が整います。私の場合は右のハムストリング→左のハムストリング→左の大腿四頭筋→右の大腿四頭筋という順序でストレッチします。

ハムストリングは右→左の順にストレッチ
大腿四頭筋は左→右の順にストレッチ

 

何も考えずにストレッチをした時と、大長さんの指示した通りにストレッチをした時とでは、前屈後屈の柔らかさがまったく違って、身体条件の整い具合が違うことがわかりました。人それぞれ体に特徴があるので、それを理解したうえでやると効果が高まるのです。

 

「ストレッチはただやれば良いのではありません。体の法則に則ってやると良いのです。法則を知らないと本来柔らかくなるはずのストレッチがご覧のように固くなった。人によってストレッチには順番があります。検査をして特徴がわかっていたので、佐久間さんに適した順番で行なったため、身体条件が整い体が柔らかくなったんです」

 

大長さんの通常のパーソナルトレーニングでは、事前のストレッチは行なわず、セットごとに必要なストレッチをして、体を良い状態にして実施することで、ケガの予防、パフォーマンスアップを促していると言います。

 

というわけで、今回は大長さんが大事にしている土台づくり、「身体条件」を整えることを学ばせてもらいました。さわりの部分ではありますが、ケガなく、良いパフォーマンスを発揮するために自分の体を知ることの大切さを実感できました。大長さん、ありがとうございました!

 

【トレーナーPROFILE】
大長武史(だいちょう・たけし)
1968年1月17日生まれ。1993年にスポーツクラブでトレーナーデビュー。2000年から本格的にパーソナルトレーナーとして活動を開始。GOLD’S GYM公認パーソナルトレーナー、NSCA CPT パーソナルトレーナー、日本ボディビル連盟公認一級指導員などの資格を取得。2002年より、しんそう療方(治療術)を学びはじめ、野口整体、エネルギー療法、BHS療法、催眠療法も取得。パーソナルトレーナーと治療術家の二刀流で活躍中。

 

【店舗情報】
ゴールドジム サウス東京ANNEX
〔住所〕東京都大田区山王2-4-1 大森駅前ビル6・7F
〔料金〕(価格は税込)
■レギュラーメンバー
フルタイム(全営業時間)/11,000円
ゴールド(フルタイム・レンタル5点セット付)〈※1日1回〉/16,500円
デイタイム(月~土・祝日 OPEN~18時)/8,800円
ウィークエンド(土・日・祝日 OPEN~CLOSE)/6,600円
〔営業時間〕
月~土 7:00~23:30
日 7:00~20:00
※祝日は該当曜日の営業時間
※休館日は第3月曜日
※休館日はサウス(大井町)店・戸塚店の利用可能
【大長さんのパーソナルトレーニング(大長道場)】
大長道場
入門料 5,000円(紹介のある方は2,500円)
指導料金
30分/4,500円(1回) 一括払い45,000円(11回分)
60分/7,000円(1回) 一括払い70,000円(11回分)
90分/10,000円(1回) 一括払い100,000円(11回分)

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。