「自分が幸せでないと、人のことも幸せにできない」セクシー女優×プロレスラー・ちゃんよたが抱く挑戦の原点




セクシー女優兼プロレスラーとして、注目を集めているちゃんよたさん。2022年は総合格闘技やボディコンテストにも挑戦するなど、活動の幅をさらに広げてみせた。収録と並行してトレーニングを行ない、それぞれの活動に合わせた体をつくるのは並大抵の努力ではできないはずだ。彼女のマルチな活動の源は、いったいどこから生まれたものなのだろうか。湧きあがった疑問を本人にぶつけると、等身大のメッセージが返ってきた。

「自分はいつ死ぬかわからないと思っています。もしかしたら明日死ぬかもしれませんよね。だったら周りの目とかそういうのを一切気にせずに、自分のしたいことをやったほうが絶対にいいと思いました」

今を後悔なく、全力で生きる。言葉を発する彼女の瞳には、力強いパワーが宿っていた。愛くるしいルックスに筋肉隆々なボディというギャップはもちろん、言葉の端々から感じる意思の強さも、彼女の魅力を後押ししているのだろう。そんな彼女のルーツをたどると、かつて通っていた高等専門学校と前職の警察官時代にまで遡った。

「とにかく強くなりたい」という一心だった

高専時代にストーカーの被害にあったことから、強くなりたいという一心で警察官を志した。警察学校に入学したのも「鍛えられそう」という単純明快な理由だ。厳しい訓練を乗り越え、現場に出た彼女を待っていたのは想像以上に過酷な現実だった。

不規則な勤務体制に加え、市民から心ない言葉を投げかけられることもあった。非番の日も書類の処理などですぐに帰宅できることは少なく、心と体が疲弊していったという。逞しい警察官の姿にあこがれたが、もしかすると自分には合わないかもしれない――。そういったダメージが積み重なった時、決定打となったのが同期の死。交番勤務を始めて1年半が経った頃、ついに仕事に行けなくなってしまった。

「仕事柄、亡くなった方を見ることも多くて、それも精神的にきつくなっていきました。亡くなる方の姿を見たことと、自分の精神状態も相まって、明日死ぬかもしれないと思うようになったのだと思います。今まで私は、母親からいい学校に行っていい会社に入って、結婚して子どもを産んで……。というのが幸せだと言われ続けてきました。

『自分の気持ちはしまっておいて、母親が言うような普通の幸せを歩んでいかないといけない』という気持ちがあったんですけど、それは違うなと思うようになりました。警察官って傍から見たら安定していて、なんで辞めるのかと思うと思います。でも、自分は警察官に合わなかったですし、そこにいるのが自分の幸せではありませんでした。その経験があったので、自分が生きたいように生きるのが一番の幸せだと思いました」

自分が後悔なく生きるために、やり残さない。心が決まってからはキャリアの方向性も一変した。警察を退職後は、趣味の筋トレから派生してパーソナルトレーナーの道へ。そこで夜の仕事をする女性たちの健康面・精神面の悩みを知ったことで、そういった女性たちを支えられるトレーナーになりたいという思いが湧き上がった。

自分も夜の現場を知るためにセクシー女優への挑戦を決意し、唯一無二の人生を歩む。今ではプロレスラーとしての顔も持っており、自他ともに認める「エロと筋肉の架け橋」となっている。そんな中で一貫して求めているものは、「強さ」なのだと彼女は語る。

「強さと言ってもただ闘うだけの強さではなくて、生き物としての強さがほしいです。闘って強いというのはもちろん、ぶれないメンタルや、異性から魅力的だと思ってもらえるのも、生存競争の中で生き残るための“強さ”ですよね。そういった強さを身に着けることが、生き物として目指すべき姿だと勝手に思っているので、それをただひたすらに目指しているという感じです」

強さを追い求める日々の中で、彼女に転機が訪れる。それはプロレスラーの同期であり、SAWAKI GYMでトレーナーをつとめる八須拳太郎選手との出会いだった。八須選手と言えば「胸毛ニキ」の愛称で人気を集めるプロレスラーであり、柔術やパワーリフティング、総合格闘技のBREAKING DOWNにも出場するなどマルチな活躍を見せている。そんな八須さんの姿が、彼女の挑戦心を大きく燃え上がらせた。

◆自分が幸せにならないと、人のことも幸せにできない