お酒が大好きなお腹ポッコリ中年男です。運動面では何から始めれば?【桑原弘樹の栄養LOVE】




サプリメント実践的活用のスペシャリストである桑原弘樹さんが、サプリや栄養や肉体に関する疑問を解決する連載。第182回は、お酒がやめられない中年男性の体型の悩みについて。今回は運動編。

■毎朝、肩甲骨まわりのエクササイズを習慣にする

筋肉云々でなければ、とりあえずは有酸素運動です。ただ、お腹ポッコリでこれまで有酸素をしていない人にとっては、けっこう苦痛な運動でもあります。当然のことながら継続しなくては効果は出ませんから、そこが最大のポイントとなります。

卵が先かニワトリが先かですが、まずは少しだけ体重を落としてからスタートするのもひとつの方法かもしれません。ただし食事で痩せるだけではなく、少しライフスタイルを変えてやるのです。たとえば朝、ほんの少しだけ早く起きて肩甲骨まわりのエクササイズをする習慣をつければ、代謝を効率よく上げて脂肪燃焼に役立ちます。ほんの数分の努力ですから、歯磨きやコンタクトレンズをつけるような日々の習慣と同じです。

もうひとつ習慣にすると効果的なのが、空腹で寝るということです。ひとつの目安として、就寝の2時間前になったらカロリーを入れないというやり方です。最初の数日は空腹が気になって眠りにくいかもしれませんが、慣れてくるとその逆で、むしろ入眠がスムーズになっていきます。また早寝をするという意味ではなく、就寝からの手前2時間食べないということなので、意志さえあればさほどライフスタイルを邪魔しません。アルコールにもカロリーはありますから、お酒を控えめになるという副次的なメリットも生まれるかもしれません。

この空腹睡眠ダイエットは睡眠時の脂肪の燃焼効率をグッと上げてくれるので、起床時の肩甲骨エクササイズとセットでライフスタイルの改善として取り入れてみるといいと思います。サプリメントを活用するのであれば、就寝前と起床時にグルタミンを3~5g程度飲むといいでしょう。筋分解の抑制という効果の他にも、成長ホルモンの分泌促進、胃腸のエネルギー源となることで代謝アップも期待できます。


桑原弘樹(くわばら・ひろき)
1961年4月6日生まれ。1984年立教大学を卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。開発、経営企画などを経て、サプリメント事業を立ち上げ、16年以上にわたってスポーツサプリメントの企画・開発に携わる。現在は桑原塾を主宰。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム開発担当)。また、国内外で活躍する数多くのトップアスリートに対して、サプリメント活用を取り入れた独自のコンディショニング指導を行ない、Tarzan(マガジンハウス)など各種スポーツ誌の企画監修や執筆、幅広いテーマでの講演会など多方面で活躍中。著書に「サプリメントまるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)、「私は15キロ痩せるのも太るのも簡単だ!クワバラ式体重管理メソッド」(講談社)、「サプリメント健康バイブル」(学研)などがある。プロフィール写真のタンクトップにある300/365の文字は、年間365日あるうち300回のワークアウトを推奨した活動の総称となっている。300日ではなく300回であることがポイントで、1日2回のワークアウトでも可。決して低くはないハードルだが、あえて高めの目標設定をすることで肉体の進化が約束されると桑原塾は考え、実践している。