乳酸菌飲料はどのくらいの期間飲めばいい?【桑原弘樹の栄養LOVE】




サプリメント実践的活用のスペシャリストである桑原弘樹さんが、サプリや栄養や肉体に関する疑問を解決する連載。第187回は、乳酸菌飲料はどのくらいの期間を飲めば効果が出始めるのか?という疑問について。

■同じ種類の乳酸菌を2週間は継続して摂取

新たに摂取した乳酸菌はそのまますぐ腸に住みついてくれるわけではなく、すでに住みついている善玉菌を元気にするといったイメージで捉えたほうがいいと思います。また、摂取した乳酸菌はその機能を発揮しつつ腸内を通過していきますから、やはり継続して摂取する必要があるでしょう。

どれくらいの期間というのはなかなか規定しにくいかと思いますが、個人的な経験やまわりで実践しているケースを鑑みても、2週間くらいは継続したほうがいいのではないでしょうか。そういえば以前、某乳酸菌製品で2週間チャレンジなるものがキャンペーン的に行なわれていました。おそらく2週間続けてもらえたらそれなりの効果なり実感があって、その後もリピーターとなってくれるという根拠があったのかもしれません。

なお、乳酸菌とは糖を分解して乳酸をつくり出す善玉菌の総称のようなもので、具体的な種類は何百種類もあり、これからも新しい乳酸菌が発見されていくでしょう。したがって、継続する場合にはできれば同じ種類の乳酸菌を摂取するのが望ましいと思います。腸内を小学校のクラスにたとえるならば、先生の言うことを聞かない悪ガキグループ(悪玉菌)と優等生グループ(善玉菌)とどちらでもないグループ(日和見菌)に分かれているようなイメージです。

この場合、優等生にもいくつかのタイプがあって、運動が得意な優等生もいれば算数が得意な優等生もいるでしょう。そこに新たな優等生を送り込む場合、できれば同じタイプの優等生を送り込んだほうが一致団結しやすいからです。

また、乳酸菌も合う合わないという個人差がありますので、自分に合う乳酸菌を試しながら探していって、もし相性がよさそうな乳酸菌が見つかりましたら、さらにお試し継続として2週間以上続けてみるといったやり方がよいのではないでしょうか。


桑原弘樹(くわばら・ひろき)
1961年4月6日生まれ。1984年立教大学を卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。開発、経営企画などを経て、サプリメント事業を立ち上げ、16年以上にわたってスポーツサプリメントの企画・開発に携わる。現在は桑原塾を主宰。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム開発担当)。また、国内外で活躍する数多くのトップアスリートに対して、サプリメント活用を取り入れた独自のコンディショニング指導を行ない、Tarzan(マガジンハウス)など各種スポーツ誌の企画監修や執筆、幅広いテーマでの講演会など多方面で活躍中。著書に「サプリメントまるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)、「私は15キロ痩せるのも太るのも簡単だ!クワバラ式体重管理メソッド」(講談社)、「サプリメント健康バイブル」(学研)などがある。プロフィール写真のタンクトップにある300/365の文字は、年間365日あるうち300回のワークアウトを推奨した活動の総称となっている。300日ではなく300回であることがポイントで、1日2回のワークアウトでも可。決して低くはないハードルだが、あえて高めの目標設定をすることで肉体の進化が約束されると桑原塾は考え、実践している。