リアル「海賊狩りのゾロ」はこうしてつくられた。コスプレイヤー・MASAの体へのこだわりとは【アコスタ池袋】




池袋サンシャインシティで開催されたコスプレイベント「アコスタ池袋」(5月3日~5日)。コスプレ初心者でも気軽に参加できる同イベントには、今年も多くのコスプレイヤーが参加し大盛況。コスプレイヤーと言えば、キャラクター顔負けの筋肉や美ボディが印象的だ。推しに恥じない肉体を磨き上げるため、いったいどのような努力を行なっているのだろうか。そこでVITUP! 編集部が、筋肉・スタイル自慢のコスプレイヤーたちに取材を敢行し、その秘密や人物像を探っていく。インタビュー1人目は、普段はパーソナルトレーナーとしても活動するMASAさんにお話を伺った。

アニメ「ONE PIECE」のキャラクター、「ロロノア・ゾロ」のコスプレを披露したMASAさん

コスプレは長ければ数日間、トレーニングの成果を見てもらえる

――2019年のコミケではVITUP! の取材に応じていただき、ありがとうございました。MASAさんは普段パーソナルトレーナーをやられているとのことで、トレーニング歴も長いですよね。

「自分でもびっくりしますが、もう15年以上やっています(笑)」

――体を鍛え始めたきっかけは何だったのでしょう。

「きっかけは、『ジャングルの王者ターちゃん♡』という漫画でした。主人公がムキムキで、自分もこうなりたいと思ったんです。あとは格闘ゲームのキャラクターへのあこがれも強かったですね。自分はどちらかというとキャラクターのような体が好きで、ゴリゴリの筋肥大は目指していないんです。スマートなマッチョになりたいですね」

――となると、コスプレはやはりキャラクターへの思いから?

「きっかけはそうでしたね。ただ、体を鍛えてコンテストに出場する中で、コスプレならではの魅力を感じたことも確かです」

――そのコスプレの魅力とは何だったのでしょうか。

「鍛えた体を多くの人に、長い時間見てもらえることです。コンテストはステージが一瞬で終わってしまうじゃないですか。数ヵ月かけて仕上げてきた成果を、一瞬しか見せることができないのは寂しいなと思ったんです。その点コスプレは長ければ数日間、がんばった成果を多くの人に見てもらえますよね。体を鍛える以上、いろいろな人に見てもらいたいという思いが強いのでうれしいです。あとはもちろん、大好きなキャラになりきれることも大きなよろこびです」

――たしかに、それはコスプレならではの魅力ですよね。ちなみにコスプレとコンテストで鍛え方は変えていますか。

「鍛え方に差はつけていないですが、自分はどちらかというと筋肉のカットを出すなど、仕上がり重視で鍛えるようにしています。太くしすぎてしまうと、今やっているキャラクターの服が入らなくなってしまうので、そこは重要ですね。トレーニングメニューはダンベルを使ったものがメインで、胸・背中・脚を日ごとに分けて、週2~3回ルーティーンで回すようにしています」

――まさにスタイリッシュで締まった体を目指しているのですね。

「はい。自分は大会も出ますが、メインはコスプレだと考えています。トレーニングも自然と『コスプレ仕様』になっていると思いますね。大会もSuper Body Contestなど、スタイリッシュな見た目が求められるコンテストを選んで出場しています」

――そういった体を目指すには、絞りが必要不可欠だと思います。気を付けるべきはやはり食事でしょうか。

「食事の重要性は大きいですね。自分は基本、脂質制限と糖質制限を繰り返すことで体をつくるようにしています。個人的にはこの方法を使うと、停滞期が来にくくなると感じています。2~3週間糖質制限をして、そこから脂質制限に切り替えると体への刺激が変わって体重も落ちやすいと思います」

――具体的にどんな食事を摂るようにしていますか。

「脂質制限中は、YouTubeでも話題になった『沼』と呼ばれる減量メニューを食べるようにしています。炊飯器にお米や鶏肉、しいたけ、おくら、わかめ、カレー粉などを入れて炊くのですが、これがなかなか美味しいですよ。糖質制限に入ったら肉をメインにして、タンパク質重視の食事を摂るようにしています」

――コンテストやコスプレをする上で、今後の目標を教えてください。

「最近はゲーム、「原神」に登場する、荒瀧一斗というキャラクターのコスプレに取り組んでいるのですが、このキャラクターの体が自分は好きなんです。しっかり再現するために、もう少し絞って完成させたいと思っています」

MASAさん(Twitter:@masachanneldesu)

取材・文・写真/森本雄大