【会見全文】武尊の“前向きな休養”宣言と、その理由




「30を越えても全然身体能力でカバーできる」

──年齢の話も出たんですが、30歳を越えてこれから休養ということですが、年齢に関して格闘家として大きな部分でもあると思うんですけど、ご不安とかはどういうふうに考えていますか?

「年齢的なというのは、この時代って魔裟斗さんもよく言われるんですけど、30を越えても全然身体能力でカバーできるし、もっと上げていけるし、そこの部分よりもコンディションのケア。むしろ、コンディションも整えたら、この数年よりもっといいパフォーマンスだったり動きだったりができていくと思っているし。

僕は本当にメンタル、気持ちで闘うファイターなんで、そこの部分が壊れてたら何もできないというか。なので、もうすべて体も心もつながってると思ってるし、そういう部分で全部しっかり治したら、年齢とか関係なく何でもできるんじゃないかなと思っています」

──噂でUFCへの挑戦というのを聞いたんですけど、それに関しても教えていただけますか?

「本当に今は何も答えられないし、1週間経って気持ちも毎日揺れ動いていて、毎日考えていることも変わるし、1つ決心はしたんですけど、まだ明確に何って言うことは考えないようにしているし、心の中で本当に1個目標をつくろうと思ったこともあったんで。UFCだけじゃなくてまだ僕にはいろんな可能性があると思っているんで、1回心と身体を最高の状態にして、あらためてその時に会見をさせていただこうと思うんで、またその時にはまたみんながワクワクして心躍らせてくれるような格闘技界を、もう1回最高に盛り上がるようなお話ができたらいいなと思っています」

──試合当日から今日まで多くの方からのメッセージなどで、それで踏みとどまった部分もあると思うんですが、今、武尊選手から、試合の後も変わらず応援してくれたファンに対して、メッセージみたいなものをいただけたらと思います。

「本当、まさにその通りっていうか、負けた時のみんなからの言葉だったり、SNSに書いてくれたコメントだったり、メッセージだったり、そういう言葉がなかったら僕は本当に何の後悔もなくキッパリ辞めるっていう選択肢をとっていたと思います。

綺麗事とかではなく、そういう人たちの言葉ってこんなに響くもんなんだなっていうのをこの1週間で本当に実感して。負けたら存在価値もなくなるって僕は思ってたので、そんな僕に対してまだまだ試合を見たいってい言ってくれる人たちがいたし、辞めないでほしいっていう言葉を何万人の人に言葉として伝えてもらえて、その言葉のおかげで前向きな意味で体も治す決心がついたっていうか。

なので、本当に言葉をかけてくれた人たちもそうだし、心の中で思ってくれている人たちの気持ちも僕には届いているんで、そういう人たちに感謝したいと思います。わがままですけど、なんか最後に勝つ姿を見せてから終わりたいなって思っています」