A.目的によって効果的なタイミングは異なります。
ストレッチをいつ行なうのがいいかは目的によります。ウォーミングアップなどが目的ならば、ストレッチを実施するタイミングはもちろん競技前になります。可動性を向上させることが目的なら、入浴後や運動後の体が温まった状態でのスタティックストレッチが有効です。
体が冷めている状態ではなく、軽い運動や入浴などで軟部組織の温度を高めることで、より安全にストレッチを行なうことができます。一般の人がメンテナンスを目的とするのであれば、入浴後がおすすめです。
ポイントとしては、まずはリラックスした状態で行なうこと。その状態が一番効果が得られやすいと思います。寒すぎる場所では汗が冷えることで体が硬くなります。心身ともにゆとりのある環境で行なうことが望ましいです。
反動をつけるのはNGです。反動をつけると伸張反射(筋肉が受動的に引き伸ばされると、その筋が収縮する現象)が起きて、筋が伸ばされないだけでなく、筋や腱の損傷などの危険を伴います。
また、呼吸が止まるほど強く伸ばすと、血圧上昇などのリスクを伴います。自然な呼吸を保ちながらゆっくりと静かに伸ばし、筋肉が正しく伸びていることを感じながら行ないましょう。
「続けられる自信がない」という人は、まずはまず1、2週間がんばってみることです。しだいに体に変化があらわれるようになり、楽しくなって継続できるようになるでしょう。「よし、やろう!」と構えないことも大事です。ふとした気づきで伸ばしてみるのがいいと思います。
※本記事は、2017年に公開した記事を再編集して紹介するものとなります。
長畑芳仁(ながはた・よしひと)
1960年、大阪府出身。 特定非営利活動法人日本ストレッチング協会理事長。日本体育協会認定アスレティックトレーナー。 帝京大学講師。早稲田大学教育学部卒業、順天堂大学大学院体力学専攻修了。 2001年「すとれっち塾戸田公園店」開設。専門分野はアスレティックトレーニング、スポーツ科学、アスレティックリハビリテーション。リコーラグビー部など、多数の社会人・大学チームのストレングスコーチ、および日本代表ボートチームのフィジカルサポートなどを務める。「ストレッチまるわかり大事典」(ベースボール・マガジン社)「アクティブBODYストレッチ」(日東書院)など著書多数。
1960年、大阪府出身。 特定非営利活動法人日本ストレッチング協会理事長。日本体育協会認定アスレティックトレーナー。 帝京大学講師。早稲田大学教育学部卒業、順天堂大学大学院体力学専攻修了。 2001年「すとれっち塾戸田公園店」開設。専門分野はアスレティックトレーニング、スポーツ科学、アスレティックリハビリテーション。リコーラグビー部など、多数の社会人・大学チームのストレングスコーチ、および日本代表ボートチームのフィジカルサポートなどを務める。「ストレッチまるわかり大事典」(ベースボール・マガジン社)「アクティブBODYストレッチ」(日東書院)など著書多数。