コスプレで見つけた輝ける道。「今が一番、自分を表現できていると思います」【美ボディレイヤー・池幡佳織(後編)】




ストイックに磨かれた美ボディで、グラビアアイドル・コスプレイヤーとして活躍する池幡佳織さん。今でこそ堂々と自己表現を行なう池幡さんだが、学生時代は自分を上手く表現できず悩んだこともあったという。インタビュー後編では、池幡さんの思いや体づくりへの努力、そして今週末に迫ったコミックマーケット100への意気込みなどを聞いた。

理想は「キャラを活かす」コスプレ。ファンを勇気づける存在になりたい

――前回、グラビアではいろいろな悩みもあったとお伺いしました。

「私はもともと胸が大きいほうではなかったですし、脂肪もつきにくいんです。どうしてもグラビアは出るところは出て、程よい肉付きの体が好まれるので、そこの葛藤はありましたね。それに性格的に、筋トレや食事制限などもストイックにやってしまうほうだったので、そういう面でも合っていなかったなと思います」

グラビアでは、鍛えた体が不評で悩むこともあったという

――その中で、グラビアをやっていてよかったことは?

「オンライン・オフライン問わず、応援してくださるファンができたのは本当にうれしかったです。コスプレの道に行っても応援してくれる方も多くて、グラビアでは恩返しできなかったですけど、コスプレイヤーとして恩返しできればと思っています」

――グラビアを離れた今、理想のコスプレのために行なっている努力はありますか。

「まず、パーソナルトレーニングの頻度を増やしました。以前は忙しくて2週間に1回の時もあったんですけど、最近は週1回をキープするようにしています。体力づくりをすることで、暑い中での撮影もこなせるようになりました。あとキャラクターは細くて筋肉がある人物が多いので、そういうところも含めてトレーナーさんと相談して、理想のコスプレを体現するためのトレーニングに取り組んでいます」

――どういったトレーニングメニューを実践しているのですか。

「基本メニューは以前と同じで、下半身を鍛えるブルガリアンスクワットなどが中心です。あとは徐々にですが、背筋や肩甲骨あたりも鍛えるようになりました。以前より負荷を上げつつ、『この辺りは締まってきたから、次は他の部分を』というような具合で、トレーナーさんの指導のもとでトレーニングしています」

池幡さんがとくにこだわっているのはお尻と脚。鍛えた体で、難しい衣装もバッチリ着こなす(撮影:ななしさん)

――食事の面ではいかがですか。

「食事はグラビア時代より、今のほうが気をつけているかもしれません。前はお菓子を間食で食べる時もありましたが、今はまったくナシにしています。麺類を食べる時も蕎麦を中心にしていますし、あとは肉や魚などのタンパク質ですね。つい固定のメニューばかり食べてしまいます(笑)」

――人に自分を見せるというのは、大変なことも多いと思います。池幡さんにとって、何が原動力になっているのでしょうか。

「正直、私は自己肯定感がすごく低いので、第三者からの評価がほしいんだと思います。私自身、理系人間なので数字での評価がかなり励みになるんです。だからSNSでの拡散やいいね、フォロワーさんの数が支えになる部分は大きいですね。もちろんアニメや漫画が好きなことはもちろんですが、元をたどればそういった欲求も大きかったと思います」

――まずは自分のためが大きいとのことでしたが、池幡さんのコスプレがファンの励みになっている部分もあるのでは?

「まだ実感できていない部分もありますが、コスプレイベントに出た時に、『お会いできてよかったです』などとDMをいただいたことがありました。私に会うことが、誰かにとっての楽しみになれていたならうれしいですね」

――ファンと距離が近いのもコスプレの魅力ですね。

「はい。じつは、ファンの方から『がんばりすぎないでね』と言われることも最近あって(笑)。もう少し自分に優しくしようかなと思うこともありますね。なので逆にファンの方が辛い時は、SNSでもイベントでも、私が元気な姿を見せて勇気づけられればいいなと思います。人の力になれるのはうれしいことでもありますし、それが自己評価や自信につながることもあるのかなと最近感じています。コスプレに力を注ぐようになって、今が一番自分らしく自己表現できていると思います」

――ちなみに、池幡さんの目指す理想のコスプレイヤー像とは?

「自分が出すぎないコスプレイヤーでありたいなと思っています。自分が前に出てしまうとキャラの個性が薄れてしまうので、ちゃんとキャラクターを活かしつつ、楽しみながらやれたらいいなと思いますね」

――初参加のコミックマーケットも今週末に迫っていますね。

「はい。中学の頃から通い続けた大好きな場所なので、とても楽しみです。初日はサークルのお手伝いで売り子として、2日目はコスプレイヤーとして参加します。コスプレも2種類用意していて、初日は『ガールズ&パンツァー』のミカ、2日目は『鬼滅の刃』の堕姫のコスプレで参加します。暑さもコロナもある中ですが、無理のない範囲で多くの人に参加していただけたらうれしいですね。会場でお会いできるのを楽しみにしています」

取材・文/森本雄大
写真提供/池幡佳織

【池幡佳織(イケハタカヲリ)さんSNSアカウント】
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池幡さんも参加する、「コミックマーケット100」が8月13日(土)~14日(日)に東京国際展示場にて開催される。池幡さんは初日(13日)にサークルの売り子として「東シ47A」に登場。初日のコスプレは「ガールズ&パンツァー」のミカとのことだ。なお2日目はレイヤーとして、鬼滅の刃・堕姫のコスプレでコミケに華を添える。コミケ公式HPはこちら

★コスプレの道を歩み始めた池幡さんだが、グラビア活動も一部再開していく見通しだ。復帰後の初陣は9月18日の「近代麻雀水着祭」とのこと。詳細は以下をチェック(近代麻雀水着祭:Twitter公式サイト)