「お医者さんが『ここまで』というちょっと上をやっています」
——そうなると早くスイッチを入れたいところですけど…。
「まだスイッチを入れられる状態にはなってないですからね。足を捻る動き、ステップすらまだ踏めないですから。パンチを再開したと言っても、本当にまだまだの状態です。ただ私が知っている限りでも6人、前十字靭帯を断裂したキックの選手がいて、twitterなどを見る限りではみんな私よりは動いていません。私は少しでも動きたいほうなので、みんなと比べてギリギリのラインを攻めている感じですね。お医者さんが『ここまで』というちょっと上くらいまでをやっています。お医者さんにはバレて怒られていますけど(笑)」
——キックを始めた頃に「10年やる」とおっしゃっていましたが、今もその気持ちに変わりはないですか。
「今も同じ気持ちですね。一番いい時に引退したいという気持ちは変わっていません。なので32歳くらいで最後に世界に挑戦して、自分の実力を知った上で辞めたいです。世界のベルトを狙いたいというよりも、自分の実力を知って終わりたいという感じですね。あとはキックを始めた頃からしたら考えられないようなことができているので、同じケガをした人に勇気を与えられるような選手になりたいです。今は堀口（恭司）選手が前十字靭帯断裂を乗り越えて海外で活躍していて、そこに希望をもらっているので、私も希望を与えることができる第2の人になりたいという目標があります」
——その前段階として、まずは『再びバキバキになるぱん』に期待しています。
「来月からボクシングジムにも復帰しようと思っていますし、バキバキを楽しみにしてもらえたらと思います。また第一線に戻れるようにがんばります」
取材・文／松浦俊秀
撮影／シュー・ハヤシ
ぱんちゃん璃奈（ぱんちゃん・りな）
本名：岡本璃奈。1994年3月17日、大阪府出身。165㎝。STRUGGLE所属。戦績／13戦13勝（2KO）。KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級王者。元KNOCK OUT-BLACK女子アトム級王者。元REBELS-BLACK女子アトム級王者。公式twitter。YouTubeチャンネル「ぱんチャンネル_ぱんちゃん璃奈」
