サプリ選びは自分のニーズを知ることから【桑原弘樹のサプリ道】




サプリメント実践的活用のスペシャリストである桑原弘樹さんが、サプリや栄養に関する疑問を解決する連載。今回は、たくさんあるサプリメントの「種類」について。
※この記事は2020年に投稿した内容を、再編集してお届けするものとなります。

■「栄養」を求めるか、「機能」に着目するか

サプリメントの種類を分類する方法はまちまちですが、ざっくりと分けるならば、「栄養に軸足のあるもの」と「機能に軸足のあるもの」になります。

栄養に軸足のあるものの代表はプロテイン、ビタミン、ミネラル、必須アミノ酸などで、基本的には五大栄養素の何かの成分を摂取するタイプです。一方、機能に軸足のあるものの代表はクレアチン、カフェインなどですが、アミノ酸は単独で機能をもつケースがありますので、たとえばグルタミンやアルギニンといったアミノ酸は機能に軸足を置いていると言ってもいいかもしれません。

自分が必要としているのがタンパク質不足を補うといった栄養の補助なのか、瞬発力を向上させるとか脂肪を燃焼させるといったような何か特別な機能なのかを、大元で考えてみるとわかりやすくなるかもしれません。

BCAAは必須アミノ酸ですので栄養に軸足を置いているのですが、実際にBCAAの摂取に期待されているのは集中力の維持であったり、筋肥大であったり、エネルギーとしての活用であったりするので、機能への期待のほうが大きいとも言えます。本籍が栄養で、住民票は機能といった感じでしょうか。

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別の分類の仕方では、プロテイン、アミノ酸、ビタミン・ミネラル、脂肪燃焼系、(疲労)回復系といったような分類をしたり、プロテインの中でさらに、バルクアップ、ダイエット、ミールリプレイスメント(間食)、ウエイトアップといった分類をする場合もあります。脂肪燃焼やダイエットの中でも、分解、運搬、燃焼、燃焼促進、吸収阻害といった具合に細分化しているケースもあります。

スポーツ量販店などの売り場を見ると、お店によっての違いはあるものの、大まかな種類ごとの分類の参考になるかもしれません。プロテインコーナー、アミノ酸関係、ダイエットコーナー、水分補給、ジェル、コンディショニングといった感じでしょう。

最近はランニングブームを反映して、ランナー向けのコーナーをつくっている店舗も多いように思います。


桑原弘樹(くわばら・ひろき)
1961年4月6日生まれ。1984年立教大学を卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。開発、経営企画などを経て、サプリメント事業を立ち上げ、16年以上にわたってスポーツサプリメントの企画・開発に携わる。現在は桑原塾を主宰。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム開発担当)。また、国内外で活躍する数多くのトップアスリートに対して、サプリメント活用を取り入れた独自のコンディショニング指導を行ない、Tarzan(マガジンハウス)など各種スポーツ誌の企画監修や執筆、幅広いテーマでの講演会など多方面で活躍中。著書に「サプリメントまるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)、「私は15キロ痩せるのも太るのも簡単だ!クワバラ式体重管理メソッド」(講談社)、「サプリメント健康バイブル」(学研)などがある。プロフィール写真のタンクトップにある300/365の文字は、年間365日あるうち300回のワークアウトを推奨した活動の総称となっている。300日ではなく300回であることがポイントで、1日2回のワークアウトでも可。決して低くはないハードルだが、あえて高めの目標設定をすることで肉体の進化が約束されると桑原塾は考え、実践している。