【バズーカ岡田の筋肉事典・動画編】大胸筋の筋力トレーニング




 

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『物を胸の前で抱える動作』や『腕を押し出す動き』に関与する筋肉で、筋肉量・筋肉の大きさランキングでは5位。男性が鍛えたいと思っている部位2位(1位は腹直筋)、女性が好きな男性の筋肉の部位2位(1位は前腕)というデータがあるくらい、非常にポピュラーな筋肉です。

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【大胸筋】

大胸筋は鎖骨部、胸肋部、腹部の上・中・下に大きく分類されます。分厚い胸板をつくるには、上・中・下を意識しバランスよく鍛えることが重要です。前鋸筋、深層の小胸筋も同時に意識すれば、全体が底から盛り上がり理想的な胸板に近づくことでしょう。

<大胸筋・上部>

・インクライン・ベンチプレス

ベンチの台を約45°に傾けます。「バーを握る場所」や、「胸を張りながら行なう」のは通常のベンチプレスと同じ。バーはベンチ台からではなく、床から見て垂直方向になるように、斜め上方向に挙上しましょう。

<大胸筋・上部>

・インクライン・U-BARベンチプレス

スタジオバズーカ・オリジナル。インクライン・ベンチプレスのスミスマシンバージョン。ベンチの台を約45°に傾ける他、バーを握る場所や、胸を張りながら行なうというのは通常のベンチプレスと変わりません。

<大胸筋・上部>

・インクライン・ダンベルプレス

ベンチ台の傾斜は約45°。手のひらが真上を向かないようにダンベルを握り、肩甲骨を引き寄せつつ胸を張ります。ダンベルはベンチ台からではなく、床から見て垂直方向になるように、斜め上方向に挙上します。大胸筋の上部を意識しながら、一つひとつの動作を確実に行なうのがポイントです。

<大胸筋・中部>

・プッシュアップ

手幅を広く取ると、より大胸筋に刺激が入ります。女性など強度が強すぎるという場合は、慣れるまでは膝を床に着いた状態で行ないましょう。筋トレの呼吸の基本は「重力方向に動くときは息を吸い、重力に逆らうときは息を吐く」ことから、胸を下ろす時に吸い、体を持ちあげる時に吐きます。

<大胸筋・中部>

・ダンベルフライ

胸を張った状態で仰向けに。ダンベルを上に挙げた状態から、胸に張りを感じるまで真横に下ろします。平らな場所で胸を張った状態で行なうと大胸筋の下部に刺激が逃げてしまうため、角度をつけてトレーニングを行なうのがベストです。

<大胸筋・中部>

・ベンチプレス

肩幅より手2~3個分、開いた状態でバーを握ります。胸を張ったままバーベルを垂直方向に下ろし、息を吐きながら元の高さまで腕を伸ばします。一連の動作を、胸を張った状態のまま行ないましょう。

<大胸筋・中部>

・ダンベルプレス

肩甲骨を引き寄せ、胸を張った状態で行ないます。手首を曲げて手のひらが上に向かないように注意。下げる時は引力を利用するのではなく、しっかりとダンベルを支えるイメージで行ないます。なおベンチ台は、足がしっかり地面を踏み込める高さに調節しましょう。

<大胸筋・中部>

・U-BARベンチプレス

スタジオバズーカ・オリジナル。実施方法は通常のベンチプレスと同様に、胸を張ったままバーベルを垂直方向に下ろし、息を吐きながら元の高さまで腕を伸ばします。一連の動作を、胸を張った状態のまま行ないましょう。

<大胸筋・下部>

・デクライン・ダンベルプレス

膝を立てることで体を斜めにし、斜め下方向にダンベルを持ちあげる状況をつくるのがポイント。この状態で床に対して垂直方向にダンベルを持ちあげると、大胸筋の下部に負荷がかかります。肩甲骨は引き寄せ、胸を張った状態で行ないましょう。

<大胸筋・下部>

・デクライン・ベンチプレス

ダンベルバージョンと同じく、膝を立てることで体を斜めにし、斜め下方向にダンベルを持ちあげる状況をつくるのがポイントです。肩甲骨を内側に引き寄せ胸を張り、バーを床に対して垂直方向(体の斜め下方向)に持ちあげます。

監修:岡田隆(日本体育大学教授/博士)、八角卓克(株式会社LIFE BUILDINGフィットネス総合研究所上席研究員)
実技モデル:三嶋教夫、柿夏芽、水沢充裕
撮影協力スタジオバズーカ