小胸筋は大胸筋の深部に位置する、小さく扁平な筋肉です。目立たない筋肉ですが肩甲骨の動きに関与し、呼吸補助筋の役割を担っています。前鋸筋も含め、意図的に鍛えることで、より見栄えのいい胸板を手に入れましょう。
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【小胸筋】
加齢とともに胸が下垂するのは自然の摂理ですが、それを防止する意味でも小胸筋のトレーニングは重要です。バストアップの他、上半身全体を大きくしたり競技上のパフォーマンスを向上させる上でも、ぜひアプローチしたい筋肉です。
<小胸筋>
・ダンベルプルオーバー
動画にあるように大きく胸を張り、お尻を下げることでトレーニング効果が上がります。肩を支点に、顔の真上にダンベルが来るまで持ちあげます。大胸筋、上腕三頭筋、広背筋などにも刺激が入るため、積極的にトレーニングに取り入れたい種目です。
<小胸筋>
・ディップス
バーに手をつき、体を浮かせた状態で足を組みます。やや前傾姿勢になりながら、肘関節を屈曲。上体を前傾させたまま体を挙上し、上がりきったところで肩をさらに下方に下げます。
【前鋸筋】
名前の通り、肋骨に鋸歯状に付着する筋肉です。作用は大菱形筋、小菱形筋と拮抗する形で、肩甲骨の外転、上方回旋。肩甲骨を固定すると胸骨を外側上方に引く働きを持ちます。素早いパンチを打つ際の肩甲骨の動きに関わることから『ボクサー筋』とも呼ばれています。
<前鋸筋>
ディップス
バーに手をつき、体を浮かせた状態で足を組みます。やや前傾姿勢になりながら、肘関節を屈曲。上体を前傾させたまま体を挙上し、上がり切ったところで肩甲骨を開き切ります(猫背になるようなイメージで)。背中を上に突き出す動きを加えることで、前鋸筋に効果的に刺激が入ります。
監修:岡田隆(日本体育大学教授/博士)、八角卓克(株式会社LIFE BUILDINGフィットネス総合研究所上席研究員)
実技モデル:三嶋教夫、柿夏芽、水沢充裕
撮影協力:スタジオバズーカ