フィットネス競技の日本一決定戦「JBBF FITNESS JAPAN GRAND CHAMPIONSHIPS 2022」が10/1(土)に東京都北区・北とぴあで開催される。男子のメンズフィジーク、女子のボディフィットネス及びビキニフィットネスの真の頂点を決める戦いであり、9/19に階級別の大会として開催されたオールジャパン選手権の上位入賞者が集い、階級の壁を取っ払ったオーバーオール審査で勝者を決定する。
【大会リポート】9/19(月・祝)開催 オールジャパンフィットネスチャンピオンシップス2022
ボディフィットネス
女子フィジークほどの筋量は求められないが、鍛え上げられた身体を美しく見せるトータルパッケージが争われる競技。優勝の最有力候補は、オールジャパン選手権で158cm以下級優勝を果たし、オーバーオール審査(世界選手権派遣選手選考のために実施)で勝者となった大谷美咲(35)であるのは間違いない。2020年まではビキニフィットネスの選手として活躍していたが一気に階段を駆け上り、今回のエントリー15名の中で2番目の若手ながら、すでにこの競技の象徴的存在となっている。同階級で急成長している漆島美紀(46)や、今夏のSPORTEC CUP優勝の澤下美香(39)、163cm以下級優勝の金子真紀子(43)も上位に食い込んでくるだろう。
ビキニフィットネス
フィットネス業界に収まらず、メディアでも幅広い活躍を見せている安井友梨(38)の存在感は年々増している。今年はジャパンオープン選手権にてフィットモデル(イブニングドレス着用の競技)でも日本一となっており、女性としての美しさをステージでいかに表現するかを追求してきた。その圧倒的な美は敵知らずと言っても過言ではなく、163cm以下級優勝のダンシーあずさ(32)、158cm以下級優勝の小谷野彩香(30)らが上位に絡んでくるのは間違いないだろうが、「圧倒的に安井より良い」という評価を得られない限り、その牙城を崩すのは難しいだろう。
とはいえ、世界で勝つことに目を向けて戦う安井に呼応するように競技全体のレベルアップは著しく、オールジャパン選手権のオーバーオール審査における安井とダンシーの差はわずか1点と肉薄。日本最高峰の美のステージ、そして歴史が変わる瞬間をその目にできるかもしれない。
メンズフィジーク
不動のフィジークキング・寺島遼が抜けた今年はまさに群雄割拠。ポスト寺島の座を狙って、各階級王者が虎視眈々と己を磨いており、「誰が獲るかわからない」白熱のステージになるだろう。
もっとも近い位置にいるのは、昨年のGRAND CHAMPIONSHIPSで2位となり、寺島の盟友でもある直野賀優(180cm超級優勝)。オールジャパン選手権ではすでに抜群の存在感を放っていたが、「まだグラチャンに向けた通過点」と大会後には話しており、「10/1は本当にもう何も言わせない」仕上がりを見せると宣言している。168cm以下級優勝の木村拳太はウエストの細さを起点にしたVシェイプは高いバランスを極めた完成度を誇る。コツコツと積み上げて階級優勝を果たした長澤秀樹(172cm以下級優勝)、右肩上がりでスケールアップを重ねる伊吹主税(176cm以下級優勝)、直野と同じ長身だがより肩幅に強みを持つ穴見一佐(180cm以下級)らも見逃せない。各階級王者それぞれに強みがあり、新たな戦国時代の到来を知らせる戦いは非常に楽しみだ。
新王者誕生か、それとも死守なるか。2022年のフィットネスのクライマックスへ、戦いの火ぶたが切られる。
文・写真/木村雄大
【フォトギャラリー】9/19(月・祝)開催 オールジャパンフィットネスチャンピオンシップス2022~メンズフィジーク168cm以下級・172cm以下級