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美ボディ大会で人生のリスタート。国際スクールスタッフが秘めた思い【My Training Life/中村綾】




アスリートから一般のトレーニーまで、それぞれのトレーニングとの向き合い方を紹介する連載「My Training Life」。今回登場するのは、初出場となった今年8月の「Super Body Contest東京大会」でSBC部門、TREND部門、COLLECTION部門内の3クラスで準優勝をはたした中村綾さん。大会出場に秘めた思いがあったという、彼女のトレーニングライフに迫った。

引き締まったボディに目を惹く金髪姿。日頃はインターナショナルスクールでスタッフとして働く中村さんは、自他ともに認める筋トレ愛好家だ。

「トレーニングは10年以上やっています。歯磨きや顔を洗うのと同じで、筋トレしないと違和感があるくらいです」と話すように、トレーニングは人生に欠かせないものになっている。そんな彼女にコンテスト出場への動機を聞くと、心に秘めていた思いが返ってきた。

「今の環境でも充実していて幸せだということを、コンテスト出場を通して体現したかったんです。自分の中で節目をつくる意味で出場を決めました」

3年前までは大手玩具メーカーに勤務し、バリバリのキャリアウーマンだった中村さん。長年交際している男性もおり、多忙ながら充実した生活を送っていた。しかし次第に「一度きりの人生、自分が本当にやりたいことに挑戦したい」という思いが湧き上がり、一念発起して会社を退職。第1希望の海外留学はコロナ禍で断念したものの、好きな英語を活かせる日本のインターナショナルスクールへ転職をはたした。長く連れ添った彼と別れたタイミングも重なり、まったく新しい環境での生活が始まったのだ。

「大きく環境が変わりましたけど、自分が選んだことなので後悔はありません。今は英語を使う仕事ができていますし、仕事終わりにジムに通う生活ルーティーンもすごく気に入っています。過去とは違う人生を送る自分でコンテストに出ることで、本当の意味のリスタートが切れると思ったんです」

もともとは人前に出ることが苦手だった中村さん。大会直前は食事も喉を通らないほどの緊張に見舞われたが、本番を迎えると楽しさが勝った。堂々としたポージングで美ボディを披露すると、初舞台となるSBC東京大会にてSBC部門、TREND部門、COLLECTION部門内の3クラスで準優に輝いた。次は年末のSBC FINALを大目標に、11月のSBC鎌倉大会にも出場を表明。ステージでさらなる輝きを放つべく、日々のトレーニングに励んでいる。

過去と現在。状況は違えど幸せを噛みしめ、自分らしく人生を楽しんでいく。そんな中村さんのコンテスト挑戦は、間違いなく成功だったと言えるだろう。最後にそんな彼女に、あらためてトレーニングの魅力を聞いてみた。

「食生活などを意識しつつ鍛えることによって、どんどん体が変わっていきます。その変化がとても楽しみになりますね。体を鍛えることに向き合うことによって、より自分らしくいられると感じています」

筋トレが彼女の人生に一本の軸を生み出した。中村さんは今後もトレーニングとともに、幸せでオンリーワンな人生を歩み続ける。

取材・文/森本雄大
写真/森本雄大