10か月で23キロ減!? 驚異的な減量で臨んだ4年ぶりのサマスタの結果は?




「やっと日常が戻ってきたような気がします」と非日常的な厳しい減量期間を乗り越え、ホッと胸を撫で下ろした染谷和伸は、SUMMER STYLE AWARD関東予選のスタイリッシュガイ部門・トールクラス、サーフモデル部門でダブル優勝をはたした。

前回の大会出場は4年前。その際の成績は、SUMMER STYLE AWARDのカレッジ部門に出場し6位入賞。自分自身の最大のベストは尽くせたという染谷は、その後、大会出場をすることなくトレーニングを楽しむ日々を送っていたというが、そんな染谷を大会出場へとシフトさせたのがある存在が大きかったと振り返る。

「大学卒業後、仕事も忙しくて筋トレも週に3回行ければいいかなという感じでした。ただ、大学時代から仲良くさせてもらっている、現在BEASTY PROの松本一希さんが初めてのプロ戦に出場した姿を見て、『もう一度このステージに立ちたい。俺も松本さんになりたい』って思ったのが、今大会出場のきっかけです」

先輩の晴れ舞台に触発された染谷は、大会終了後にすぐに減量を開始。前職であるカーディーラーとしての慌ただしい毎日を送りながら体を絞っていたという。

「減量を開始してしばらくはスムーズに絞れていたのですが、減量の終盤で、なかなか思うように落ちなかったのもあり精神的にもかなりきつかったです。ただ、友人や彼女、家族、そして、身近に松本さんがいてくれたっていうことが支えになりました。常に自分は一人じゃなくて、周りの人が一緒に戦ってくれた感じはします」

決死の思いで、体を絞り切りやっと迎えた本番では、鬼気迫るポージングで審査員、観客に披露した。

「いくら体を作っても、ステージでどう見せるかでまた違ってくるので、ポージングは特にこだわりました。特にフリーポーズは比較審査とは違って、いただいた20秒を審査員がずっと見てくれるので、10か月やってきたすべてを1秒も無駄にせず審査員にアピールしようと思いました。番号をよばれて中央に歩く時のウォーキングから、目線、指先まですべての神経を尖らせていましたし、絶対に審査員と目をそらさないって決めていました(笑)」

見事2部門で優勝を勝ち取った染谷だが、自身の体にはまだ納得がいっていない様子。さらなるレベルアップを図り、新たな挑戦に備える。

「今大会は僕より大きい選手がたくさんいたので、自分の体にまだ全然納得がいってないです。将来挑戦したいBEASTY部門で自信をもって戦える肉体を手に入れるため、引き続きトレーニングは続けていこうと思います」

取材・文・写真/中野皓太