ノンアルコールビールでも飲みすぎると太る?【桑原弘樹の栄養LOVE】




サプリメント実践的活用のスペシャリストである桑原弘樹さんが、サプリや栄養や肉体に関する疑問を解決する連載。今回は、ビールの代用であるノンアルコールビールも、飲みすぎると太るのか?という疑問について。※この記事は2020年に投稿された内容を、再編集してお届けするものとなります。

■限りなく太りにくいが、甘みがあるノンアル飲料には注意

ノドが渇いている時の最初の一口であれば、ノンアルコールビールでも十分にいけるなというのが私の個人的感想です。しかし、その後も飲み続けるには少し違和感を覚えるというのも私の個人的感想です(^-^;

問題は、ノンアルコールビールが太るか否かという点ですね。

結論から申し上げますと、限りなく太りにくいと思います。それは多くのノンアルコールビールが、アルコールのみならずカロリーも0であるからです。カロリーがあるものでも350ml缶でせいぜい10キロカロリー少々なので、あまり気にするレベルにはないと思います。

もちろん少量のカロリーであっても、たくさん飲めば結果的には大きなカロリーとなり、ひいては太る原因にもなり得ますが、先の私個人の感想の通り、ノンアルコールビールを浴びるほど飲むというケースはあまり思い浮かばないので、心配いらないのかなというところです。

ところが、ビール以外のノンアルコール系飲料には少々注意が必要です。

例えば『酔わないウメッシュ』の350ml缶では42キロカロリーが含まれていたりするので、甘みがあるノンアルコール系は、アルコール同様飲みすぎないという意識も必要です。

では、ゼロコーラはどうでしょうか。これはカロリーが0ですから基本的には太る要因がありません。しかし高甘味度甘味料によって脳が一瞬ごまかされるという点に、落とし穴があるかもしれません。

脳は甘いと感じているため一瞬、空腹をしのぐなどの効果はたしかにあります。減量中の人が利用するのも間違いではありません。しかし、甘み=カロリーという情報が空振りをするため、脳はさらに甘みを求めるようになっていきます。つまり一瞬、空腹が癒されたものの、その後ふたたびより強い空腹感が襲ってくる可能性があります。

また、炭酸飲料は胃を刺激して食欲を促進させるので、このあたりも食欲が増して太るという要因につながる可能性はあります。

すべてにおいて過剰は避けるということが大切ですね。


桑原弘樹(くわばら・ひろき)
1961年4月6日生まれ。1984年立教大学を卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。開発、経営企画などを経て、サプリメント事業を立ち上げ、16年以上にわたってスポーツサプリメントの企画・開発に携わる。現在は桑原塾を主宰。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム開発担当)。また、国内外で活躍する数多くのトップアスリートに対して、サプリメント活用を取り入れた独自のコンディショニング指導を行ない、Tarzan(マガジンハウス)など各種スポーツ誌の企画監修や執筆、幅広いテーマでの講演会など多方面で活躍中。著書に「サプリメントまるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)、「私は15キロ痩せるのも太るのも簡単だ!クワバラ式体重管理メソッド」(講談社)、「サプリメント健康バイブル」(学研)などがある。プロフィール写真のタンクトップにある300/365の文字は、年間365日あるうち300回のワークアウトを推奨した活動の総称となっている。300日ではなく300回であることがポイントで、1日2回のワークアウトでも可。決して低くはないハードルだが、あえて高めの目標設定をすることで肉体の進化が約束されると桑原塾は考え、実践している。