最初はジュース1杯からでもOK! 健康的に太る方法




前回お届けしたように、「REP UP GYM」は「太る」をコンセプトにした数少ないジム。トレーニーの方なら「バルクアップ」「増量」に取り組んだことはあっても、初心者はとくに、実際にどんなことをやればいいのかわからないという方も多いだろう。今回は、REP UP GYM代表の仲間翔太朗トレーナーに、「太る」ための方法を具体的に話してもらった。

ハードルを下げて朝昼晩の3食から

――「バルクアップ」や「増量」、すなわち「太りたい」という方がこのジムにはやって来ると思います。実際に、そのような方々はどういった問題を抱えているものなのでしょうか。

「多くは、シンプルに食事に問題があります。どれだけ良いトレーニングをしても、ご飯を食べていなかったら太れません。また、食べていても食事内容が悪いという方もいらっしゃいますね」

――具体的にどういった状態ですか。

「ただ摂取カロリーを増やせばいいと思って、揚げ物などを食べている方が一例です。もちろん太りやすくはなるのですが、脂質の高い食事は体の栄養として吸収されず、体脂肪になってしまいます。体重は純粋に増えたとしても、だらしないお腹になってしまうので、お客様が求めている『かっこよく太る』は達成できません。もちろん、脂質がすべてダメというわけではないので、栄養管理の基本であるPFCバランス(タンパク質、脂質、炭水化物)を意識しながら食事してもらうように指導します」

――実は自分もそうなのですが、もともとあまり食べてこなかったので、いきなり食事の量を増やすのは難しいんです。そういった方には、どのような指導を行なっていますか。

「いきなりたくさん食べるのは難しいという方は、もちろん無理をする必要はありません。食べられない方は朝食や夕食を抜いていることも多いですが、基本的には朝昼晩の3食を摂ることからはじめ、慣れてきたら量を増やしていけばいいと思います。なんなら、最初は果汁100%のジュースだけでもいいです」

――ジュースだけでいいんですか!?

「なるべく固形物のほうがいいですし、最終的にはちゃんと食べたほうがいいですよ。でも、そうは言っても本当に食べられない方は男性でも実際にいます。なので、ジュースなどからそもそもの“食事を摂る”ことに徐々に慣れていってもらいます。最低限のカロリーを摂らないと体重がなかなか増えないので、和菓子やシリアルといった、少ない量でカロリーが摂れるものもおすすめです」

――ハードルを低くして始めて、徐々にカロリーの摂取量を増やしていくことが大事なのですね。それなら、自分もできそうです。

「3食を摂れるようになったら、1回の食事量が増えすぎないように、間食を入れてみるのもいいです。とはいえ、ここでもやはり、カロリーが高いからといって菓子パンなど脂質の高いものは控えてほしいですね。脂質が高いと腸内環境が荒れたりして、せっかく食べた分が無駄になってしまう可能性があります。1日2000kcalも摂っているのに、実は体に吸収されているのは半分の1000kcalで、あとは外に流れたり、体脂肪になってしまったりしたらもったいないですよね。痩せたい場合にも共通することですが、栄養成分をまず確認することはやってもらいたいです」

――ただ食べてデブになるのではなく、健康的に太るということが大切ですね。

「その通りです。食事を改善して、その上で適切に筋肉へ刺激を入れるトレーニングを積み重ねていけば、太りにくい体質の方でも必ず太ることは可能です。安全・確実に、無理なく太りたいという方は、ぜひとも来店をお待ちしています」

取材・文/シュー・ハヤシ
写真/木村雄大

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