食事とトレーニングはセット! 女性がやりがちな問題点は?【ダンシーあずさのボディメイク入門#2】




どんなに美ボディを誇るトップ選手でも、初めは誰もがトレーニング初心者。ここでは、ビキニフィットネスで2022年のIFBB世界フィットネス選手権3位に輝いたダンシーさんに「ボディメイク入門」についての話を聞いていきます。今回は、体づくりと密接に関係している食事について。

最短距離で成果を出すためには、食事とトレーニングはセット

――トレーニング初心者であっても、食事に気をつけたほうがいいでしょうか。

「はい。食事とトレーニングはセットなので、どちらか片方をがんばっても意味がないです。ただ、食事もトレーニングも一気に取り組むのは難しいので、まずはトレーニングから始めるといいと思います」

――トレーニングだけで大丈夫ですか?

「まずは大丈夫です。というのも、トレーニングすると『プロテインを飲んだほうがいいのかな?』という疑問をみんな最初に持ちますよね。『タンパク質って大事なんだ。何でだろう』というところから入って、自然と食事に興味を持っていきます。だから最初はジムに入会して、トレーニングを始めれば大丈夫です。そこが本当に第一歩。初心者の方は一気にいろいろ手をつけないほうがいいと思います」

――食事でとくに気をつけるべきポイントはありますか。

「食べる量よりは内容ですね。せっかくトレーニングをするのであれば、筋肉の栄養になる糖質とタンパク質をしっかり摂っていくことが必要になります。また余分な脂肪をつけないためには、低脂質な食事を心がけるといいと思いますね。高タンパク低脂質、適度な糖質というバランスを意識するといいでしょう」

――食習慣で問題になるのは、どのようなケースが多いですか。

「女性はとくに、食事の間隔が空いてしまっていることが多いですね。朝食を抜いて、昼にいきなりドカンと食べて、そこから7~8時間空いて夜ご飯を食べるというパターンです。そうすると結局、強い空腹感で夜ご飯の量が一番多くなり、朝・昼・夜の順で摂取カロリーが増えていくんです。食事の間が空くと血糖値の上昇・下降が激しくなるので、どんどん体脂肪を蓄えやすい体になってしまう。さらに運動もしないと筋肉が落ちて代謝も下がって、体が年齢とともに衰えて、体型も崩れてくるという悪循環が生まれてしまいます」

――たしかに、夕食が多くなってしまうというのはわかる気がします。

「むしろ食事量は、朝・昼・夜と減らしていくのが望ましいです。私たちは昼の時間帯が一番活動している状態なので、その時間帯にしっかりエネルギーが入っていないと、脂肪も燃えづらくなってしまいます」

――まずはトレーニングに着手。次は食事とセットで考えるということですね。

「そうですね。トレーニングだけ、食事だけというよりは、両方一緒にやったほうが早く効果が出ます。成功体験がないとモチベーションも上がらないので、継続の秘訣は早い段階で自分に成功体験を積ませてあげることです。そのためには、一番効果が出る方法を行ないつつ、自分に対してのハードルを下げてあげるといいと思います。それが次の目標を達成する原動力になります。私もやるまではそう思っていなかったので、やってみて気づきました」

◆最終回は、ジム通いの抵抗を克服する考え方について


ダンシーあずさ
1990年5月11日生まれ。大学卒業後、2015年にスペインへの留学を機にトレーニングを始め、2017年からはビキニフィットネスに挑戦する。選手としてトップ戦線を走りつつ、現在はパーソナルトレーナー、ポージングコーチとしても活動中。
【主な戦績】
<2018~2022年>
オールジャパンフィットネスチャンピオンシップス ビキニフィットネス163cm以下級 優勝
<2019・2021・2022年>
JBBF FITNESS JAPAN GRAND CHAMPIONSHIPS ビキニフィットネス 2位
<2022年>
IFBB世界フィットネス選手権 ビキニ 160 cm以下級 3位